新型ウイルス 東南アジア各国も制限強化 経済活動 影響拡大

新型ウイルス 東南アジア各国も制限強化 経済活動 影響拡大
東南アジアでもここ数日、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していて、各国は出国や入国、経済活動などの制限を強めています。
このうちマレーシア政府は18日未明から、すべての外国人の入国とマレーシア人の出国を禁止しました。

この影響でマレーシア人の労働者が隣国シンガポールの勤め先に行けない事態となっています。

毎日30万人余りが行き来する、両国を結ぶ2つの橋は通行する車がほとんどなくなっていました。

シンガポールではバスと鉄道の運営会社がマレーシア人従業員にホテルを用意し、業務を続けてもらうといった動きも出ています。

一方、マレーシアの国内では水道や電気、銀行など生活に最低限必要な業種を除いた企業などの活動を禁止する措置も取られています。

首都クアラルンプールでは繁華街の店が軒並み閉じられ、ビジネス街は通勤時間帯も人通りがまばらになっていました。

銀行に勤めているという女性は「今回の政府の措置は感染拡大を止めるためにも、とてもよい判断だと思います。ただ2週間という期間は長すぎます」と話していました。

また、タイ政府は人が多く集まる施設の一時的な閉鎖を進めていて、18日からは首都バンコクとその周辺の地域で娯楽施設の閉鎖に踏み切りました。

映画館やパブなどのほか、マッサージ店も対象となり、ふだん外国人観光客でにぎわうバンコクの観光地では、通り沿いのマッサージ店がすべて閉じられていました。

感染拡大にともなって客足は徐々に減っていたという店主の男性は「緊急時なので臨時休業はしかたないと思います。短期間で終わることを願っています」と話していました。

一方で従業員の女性は「仕事が無くなっても家賃など日々の支払いはあります。先が見えず、今後どうすべきか計画も立てられません」と訴えていました。