新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ドイツのフォルクスワーゲンはヨーロッパにあるほとんどの工場で生産を休止することを決めました。ヨーロッパではトヨタ自動車や日産自動車も現地工場の操業取りやめを明らかにしていて、自動車産業に影響が広がっています。

ドイツのフォルクスワーゲンは17日、ヨーロッパにあるほとんどの工場で２週間にわたって生産を休止すると発表しました。

新型コロナウイルスの感染拡大で販売が落ち込でいることや部品の供給が滞っていることが理由で、ディースＣＥＯ＝最高経営責任者は、「経営にどの程度の影響が出るか不透明で、今後を予測することは不可能だ」としています。

また、トヨタは外出を制限する措置が始まったフランスで18日から今月いっぱいまで工場の操業を取りやめることを明らかにしました。

トヨタはポルトガルの工場も休止していて、いずれも従業員が出勤できない状況に配慮したためとしています。

さらに日産は、イギリス北部にある工場で自動車の生産を取りやめたと発表しました。

ヨーロッパに拠点を置く自動車メーカーでは、ダイムラーやルノー、フィアット・クライスラーなども生産の取りやめを発表しています。

自動車はすそ野が広い産業であるだけに、ヨーロッパの経済に深刻な打撃となることへの懸念が強まっています。