新型コロナウイルスの感染拡大で企業説明会の中止や延期が相次ぐなど、学生の就職活動に影響が出ていることを受けて、政府は経済団体などに対し、インターネットを活用した説明会を実施するなど学生に特段の配慮を行うよう要請しました。

来年春に卒業する学生の就職活動が今月１日から本格化する中、新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、企業説明会の中止や延期が相次いでいるほか、就職を控えた学生が企業の業績悪化で内定を取り消されるケースも出ています。

こうした状況を受けて政府は、学生が企業を理解する十分な機会を得て安心して就職活動に取り組める環境を整える必要があるとして、経済団体などに対し学生に特段の配慮を行うよう求める要請文を送りました。

この中ではエントリーシートの提出期限の延長を積極的に検討することや、インターネットを活用した説明会や選考活動を実施すること、それに内定の取り消しを防止するためにあらゆる手段を講じることなどを求めています。

衛藤一億総活躍担当大臣は、閣議のあとの記者会見で「学生がこれまでと異なる就職活動を強いられていることは事実であり、不安を覚えるのは無理からぬことだ。企業には前途ある若者の将来に思いをいたし、特段の配慮をお願いしたい」と述べました。