広島 旅行会社が破産申請 感染拡大でキャンセル相次ぐ

広島 旅行会社が破産申請 感染拡大でキャンセル相次ぐ
バスツアーなどを手がける広島市内の旅行会社が、新型コロナウイルスの影響などで業績が悪化し、事業の継続が難しくなったとして、広島地方裁判所に破産を申請しました。
破産を申請したのは、広島市安佐南区の旅行会社「愛トラベル」です。

この会社は、平成10年に設立され、広島県内から中国・四国や関西に向かう日帰りや、1泊2日などのバスツアーを主催し、ピーク時の平成13年度には、およそ20億円の売り上げがありました。

しかし昨年度の売り上げは、おととし発生した西日本豪雨の影響などで、およそ5億5000万円まで落ち込みました。

さらに会社によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で旅行を控える動きが広がり、予約のキャンセルが相次いだことから資金繰りが悪化し、事業の継続を断念したということです。

このため10日、広島地方裁判所に破産を申請しました。

負債総額は、およそ3億円に上るということです。

東京商工リサーチによりますと、新型コロナウイルスの影響で広島県内で企業が経営破綻するのは初めてだということです。

愛トラベルは「お客様や関係者にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません」とコメントしていて、会社は利用客に対して、前払いした代金を業界団体が保証する制度の活用を呼びかけています。