感染ピークの患者数推計し自治体は体制を 厚労省が計算式示す

感染ピークの患者数推計し自治体は体制を 厚労省が計算式示す
厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染が今後ピークを迎えたときの1日当たりの入院が必要な患者数などを推計するための計算式を示し、全国の自治体に医療体制を整備するよう求めています。
厚生労働省は新型コロナウイルスの患者が国内で大幅に増えたときに備えて、専門外来の窓口の増設や、一般の医療機関を含め感染症に対応した病床の整備などを検討するよう全国の自治体に求めています。

これに合わせて厚生労働省は、今後感染がピークを迎えたときの外来を受診する患者や入院治療が必要な患者、それに重症患者について、1日当たりの数を推定するための専門家がまとめた計算式を示しました。

この計算式に総務省が示したおととし10月時点の人口推計を当てはめると、東京都ではピークを迎えたときには1日当たりの外来患者がおよそ4万5000人、入院患者がおよそ2万人、重症患者が690人余りと推計されます。

また、感染者が全国で最も多い北海道では、ピークを迎えたときには1日当たりの外来患者がおよそ1万8000人、入院患者がおよそ1万人、重症患者がおよそ340人と推計されます。

厚生労働省はこうした推計を基に、全国の自治体に医療体制を整備するよう求めています。

推計したピークは、検疫やイベントの自粛といった対策を行わない場合、感染のつながりが把握できなくなったおおむね3か月後になるとしています。

厚生労働省は「推計のとおりにならない可能性も高いため、実際の感染状況を踏まえて適切に医療体制を確保することが必要だ。今後、新たな知見に基づき計算式を見直す可能性もある」としています。