米 カリフォルニア沖のクルーズ船 乗客の下船開始を決定

米 カリフォルニア沖のクルーズ船 乗客の下船開始を決定
新型コロナウイルスへの対応でアメリカ、カリフォルニアの沖にとどまっているクルーズ船の運航会社が乗客の下船を始めることを決めました。乗客は下船後に一定期間、隔離され、健康状態を確認する措置が取られるということです。
このクルーズ船はアメリカの会社が運航する「グランド・プリンセス」で、乗客乗員およそ3500人のうち21人から新型コロナウイルスの陽性反応が出て、アメリカ政府と運航会社が対応を検討していました。

これを受けて運航会社は声明を出し、「グランド・プリンセス」の乗客の下船を始めることを決め、9日にカリフォルニア州オークランドの港に接岸させると明らかにしました。

運航会社では当初、8日の下船を目指していましたが、関係する各当局との調整の結果、9日に延期されたということです。

下船にあたってはまず緊急の診療を必要とする人たちを優先して、カリフォルニア州内の施設に搬送し、その後、その他の乗客を住まいの州に応じて各地の施設に搬送するということです。

乗客は下船後、一定期間、隔離され、健康状態に変化がないか確認する措置が取られるということです。

また乗員は船内にとどめて治療や健康状態の観察を行うということです。

この運航会社は先に集団感染が確認された「ダイヤモンド・プリンセス」も運航していて、今回の事態を受けてペンス副大統領は「クルーズ船で感染拡大の課題がある」として、乗客・乗員の検査など対策を強化する方針を示しています。