「入国者待機要請」 日韓両国は冷静対応を 韓国メディア

「入国者待機要請」 日韓両国は冷静対応を 韓国メディア
日本で韓国などからの入国者に対し、2週間の待機などの要請が始まることについて、韓国のチョン・セギュン(丁世均)首相は、「日本政府は国際協力が重要な時期に遮断を選択した」と述べて、日本政府の決定を改めて批判しました。一方、韓国メディアの間では、日本政府を批判しつつも両国に冷静な対応を促す論調が見られます。
韓国では、新型コロナウイルスの感染者の数がこれまでに合わせて7041人に上り感染の拡大が続いています。

こうした中、日本では9日から中国と韓国からの入国者に対し、指定場所での2週間の待機などの要請が始まります。

これについて韓国のチョン・セギュン首相は7日に開かれた政府の対策会議で、「日本政府は国際協力が重要な時期に、遮断と目を背けることを選択した。今回の措置は科学的でも賢明でもない」と述べて、改めて批判しました。

そのうえで、韓国政府が9日から、日本に対しビザを免除する措置などを停止することの正当性を主張しました。

一方、韓国の主要メディアの間では、日本政府を批判しつつも両国に冷静な対応を促す論調が見られます。

このうち保守系の中央日報は、「人的な交流が縮小する場合、両国とも経済的な打撃を受けるのは明らかだ。感情的な対立に飛び火しないよう両国とも自制すべきだ」と伝えたほか、革新系のハンギョレ新聞は、「両国は臨床での経験や情報共有などで緊密に協力しながら、ともに感染症対策に乗り出すことが必要だ」と伝えるなど、保守系と革新系のいずれも日韓両国に冷静な対応を促しています。