「緊急事態宣言」可能にする法案 来週成立の見通し

「緊急事態宣言」可能にする法案 来週成立の見通し
新型コロナウイルスのさらなる感染拡大に備え、「緊急事態宣言」を可能にする法案は、自民・公明両党が了承し、立憲民主党なども賛成する方向で来週、成立する見通しです。
政府は、新型コロナウイルスの感染がさらに拡大した場合に備え、総理大臣が「緊急事態宣言」を行い、自治体による外出の自粛や学校の休校などの要請や指示を可能にする法案を来週10日に国会に提出することにしています。

これについて、自民・公明両党では、「緊急事態宣言」の実施は慎重に判断すべきだという声や事前の説明を求める意見が出たものの、6日法案は了承されました。

これに対し、安倍総理大臣が協力を呼びかけた野党5党のうち、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会は、「政府の対応は後手に回っており問題だ」とする一方、感染拡大を防ぐ取り組みには協力するなどとして、賛成する方向で党内の意見集約を進める方針です。

そして、与野党の間では、法案の付帯決議に国会への報告の在り方やウイルス検査の促進を盛り込むことなどをめぐって、調整が進められる見通しです。

一方、共産党は「『緊急事態宣言』が出されれば、私権が制限される」などとして賛成するのは難しいとしているほか、社民党は、賛否を検討しています。

法案は、衆参両院での審議を経て、来週13日に成立する見通しで、政府は、翌14日に施行する方向で調整を進めています。