NY株式市場 値下がり幅が970ドルの大幅下落

NY株式市場 値下がり幅が970ドルの大幅下落
5日のニューヨーク株式市場は、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念からほぼ全面安となり、ダウ平均株価の値下がり幅は970ドルの大幅下落となりました。また、リスクを避けようという動きから、円相場は1ドル=105円台まで円高ドル安が進みました。
5日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、前の日に比べて969ドル58セント安い2万6121ドル28セントでした。

この日は取り引き開始からほぼ全面安となり、日本時間の午前3時前に、ニューヨーク州で新型コロナウイルスの感染者が増えたことが伝わると、値下がり幅は一時1147ドルに達しました。

一方、外国為替市場では、リスクを避けようと円を買ってドルを売る動きが続き、円相場は一時、去年9月以来となる1ドル=105円台まで円高ドル安が進みました。

市場関係者は「新型コロナウイルスの感染拡大が伝わるたびに大きな売り注文につながっている。企業も当然影響を受けるが、業績の見通しを予測できない状態で、投資家心理を冷やしている」と話しています。

米メディア「ローラーコースター相場だ」

ニューヨーク株式市場は、今週、日替わりで大幅上昇と大幅下落を繰り返す、不安定な相場が続いています。

遊園地などにある「ジェットコースター」のことを、アメリカでは「ローラーコースター」と呼ぶのが一般的ですが、アメリカメディアは「ローラーコースター相場だ」などと伝えています。

新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し、まずダウ平均株価は、先週1週間だけで3500ドル余り、率にして12%を超える記録的な下落でした。

そして、週が明けると今度は乱高下します。週明け2日の値上がり幅は、景気を下支えするための追加の利下げへの期待から、1293ドルと過去最大を記録。

ところが実際に利下げが決まった翌日の3日は、一転して785ドルの大幅な下落となり、4日は今度は過去2番目の上げ幅となる1173ドルの値上がりでした。

そして5日は、再び969ドルの値下がりと、日替わりで大幅上昇と大幅下落を繰り返しています。

アメリカメディアは「記録的下落の先週に続き、今週は、“ローラーコースター・ウイーク”になっている」などと伝えていて、「コロナ・パニック」に代わって「コロナ・クライシス」ということばも聞かれるようになっています。