学童保育 “席の間隔1m以上離し配置を” 厚労省 文科省

学童保育 “席の間隔1m以上離し配置を” 厚労省 文科省
新型コロナウイルスの感染拡大で全国で多くの学校が臨時休校となる中、厚生労働省と文部科学省は、学童保育を行う際には席の間隔を1メートル以上離して配置するなどできるかぎり子どもどうしが接触しないよう求める感染防止策を全国の自治体などに通知しました。
共働きやひとり親の家庭の小学生を放課後に預かる学童保育について厚生労働省は、特に低学年の子どもを1人で留守番させることは難しいとして原則、開所を求めていて、夏休みと同じように午前中から受け入れる地域も出ています。

こうした中、学童保育を行う際の新型コロナウイルスへの感染防止策について厚生労働省と文部科学省は2日付けで全国の自治体などに通知しました。

通知では手洗いやマスクの着用などの基本的な対策に加えて、席の間隔を1メートル以上離して配置するなど子どもどうしができるかぎり接触しないよう距離を離すとともに、子どもたちにも不要な接触を避けるよう指導することを求めています。

また、昼食をとる際も同じように距離を保ったまま食べるよう求めています。

さらに窓を広く開けての換気を1時間に1回程度、5分間から10分間行うことや手が触れやすく感染源になりやすいドアノブや手すり、スイッチなどについては1日1回以上消毒することとしています。

厚生労働省は「現場の実情に応じて、できるかぎりの感染症対策を実施してほしい」としています。

対応に苦慮する学童保育 福井

学童保育の現場では子どもたちが頻繁に動き回ることなどから対応に苦慮しています。福井市の森田小学校の中にある学童保育は小学校の休校を受け、午前8時前から子どもたちを受け入れました。

3日は25人が訪れ、マスク姿の子どもたちが宿題をしたり、ぬいぐるみで遊んだりしながら過ごしていました。

学童保育を運営するNPOでは1時間おきに部屋の換気を行い、手洗いに合わせて消毒を行うほか、1日4回、体温測定も行って感染予防に努めているということです。

また、ふだんは長机1つにつき2人から3人ほどを座らせていますが、感染予防のために座席を離そうと長机1つにつき1人ずつ座るよう子どもたちを指導しているということです。

しかし、子どもたちが頻繁に動き回ることに加え、子どもの数が今後さらに増えた場合は安全な状況を維持するのは難しいということです。

学童保育を運営するNPOの吉村純恵代表は「狭い場所で多くの子どもを預かるため、消毒や換気などで万全の対策をしていますが、これからさらに子どもたちが増えると感染予防することは難しいのではないかと思います」と話していました。

開所時間を早めて受け入れ 京都

京都府木津川市では学童保育の開所時間を午前8時に早めて子どもたちを受け入れ、3日朝「木津児童クラブ」にはおよそ20人が集まりました。

子どもたちは漢字や算数の学習ドリルで勉強したり、本を読んだりしながら過ごしました。

木津川市教育委員会によりますと、今回の臨時休校を受けて学童保育のスタッフのシフトを急きょ組み替え、人手が足りない日には小学校の臨時職員が担当するなどの措置をとったということです。

日中、仕事をしている母親の1人は「会社からは『預けるところがなければ休んでいい』と言われましたが、急には休めません。安心して預けることができ助かります」と話していました。

「木津児童クラブ」の須堯由美指導員は「急な休校で、他の指導員にも朝からの出勤をお願いしました。子どもたちには手洗いや消毒をしっかり指導します」と話していました。