週明け東京市場 混乱に歯止めかかるか 新型ウイルスで休校など

週明け東京市場 混乱に歯止めかかるか 新型ウイルスで休校など
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新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から先週、株価が急落した東京株式市場で週明けの取り引きが始まります。学校の休校やイベントの自粛で国内の経済活動に影響が広がる中、市場の混乱に歯止めがかかるかが焦点となります。
先週の東京株式市場は、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に深刻な影響を与えるという見方から株価が急落し、日経平均株価の値下がり幅が1000円を超える場面が2度もある異例の展開になりました。

先週の値下がり幅は2243円余りと12年前、リーマンショックの後に株価が急落した時以来の大きさとなりました。

またアメリカのニューヨーク株式市場もダウ平均株価が過去最大の値下がりとなるなど記録的な株価急落に見舞われ、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長が市場の動揺を抑えるため緊急の声明で追加の利下げの可能性を示唆する事態になりました。

世界的な株安に歯止めがかからないまま、東京市場は2日午前9時から今週の取り引きが始まります。

政府・日銀は株価の急落に加えて、外国為替市場で円高ドル安が進んでいることから今週の金融市場の動向を注視しています。

国内では学校の休校や相次ぐイベントの自粛などで経済活動への影響が広がっていますが、金融市場の混乱に歯止めがかかるかが焦点となります。

今週は市場が小康状態になるかどうかが試される

今週の東京株式市場の見通しについて、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘シニア投資ストラテジストは「アメリカのFRBが追加の利下げの可能性を示唆したことで投資家のパニック的な動きは抑えられていると思うが、外国為替市場で円高ドル安が進んでいる。日本の輸出産業にとってはマイナスで、東京市場の株価が一気に回復するような展開は考えにくい」と話しています。

そのうえで「今週は投資家が落ち着きを取り戻し、市場がいったん小康状態になるかどうかが試されることになるだろう」と話しています。