新型ウイルス 東京地方裁判所 5件の裁判員裁判を延期

新型ウイルス 東京地方裁判所 5件の裁判員裁判を延期
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京地方裁判所は、来月中旬までの間に初公判を予定していた裁判員裁判のうち、5件の審理を延期することを決めました。
東京地方裁判所によりますと、審理を延期するのは来月3日から17日までの間に初公判が予定されていた裁判員裁判のうち、殺人や殺人未遂などの5つの裁判です。

裁判員裁判では、初公判の前に、一般の市民から6人の裁判員を選ぶための「選任手続き」が行われ、通常、1つの裁判ごとに、くじなどで選ばれた数十人の候補者が呼び出されます。

このため新型コロナウイルスの感染が拡大する中、「選任手続き」に多くの市民を呼び出すのは適切ではないとして、担当の裁判官の判断で5件については初公判の期日を取り消し審理を延期することを決めたということです。

すでに審理が始まっている裁判員裁判は、現時点では予定どおり行われるということです。

東京地裁は、来月以降予定されているこのほかの裁判員裁判についても今後の状況を踏まえ、初公判が延期される可能性があるとしています。

最高裁判所は裁判の期日について、状況に応じて柔軟に変更することなど感染拡大防止の対応策をまとめていて、東京のほかにも札幌やさいたまなどで裁判員裁判の審理が延期されています。