新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京都は都立の学校での感染リスクを減らそうと、通学する時の満員電車を避けるために登校時間を遅くしたり春休みを前倒したりする対策を実施することになりました。

これは東京都が26日開いた新型コロナウイルスの対策本部会議の中で明らかにしました。

それによりますと、都立高校や中高一貫校などで、生徒が通学するときの満員電車などを避けるために登校時間を遅くするほか、多くの学校で来月上旬に行われる卒業式も、保護者や来賓の出席を制限するなど規模を縮小したり時間を短縮したりするということです。

さらに、来月下旬から順次入る春休みについても前倒しを検討するとしています。

また、生徒や教職員に感染者が出た場合は、14日間を目安に臨時で休校にするとしています。

会議ではこのほか、都営地下鉄で乗客がみずから体温をチェックできるように、改札口の近くにサーモグラフィーの設置を検討していることや、観光客が多く訪れる都庁第一本庁舎の45階にある無料の展望室を27日から来月中旬まで閉鎖することも報告されました。

東京都の小池知事は「今後１、２週間が都内の感染拡大を最小限に抑え込むという意味で極めて重要な時期だ。今が正念場と捉えて、力を合わせていきましょう」と述べました。