感染拡大で原油価格低迷 産油国が減産へ調整本格化か

感染拡大で原油価格低迷 産油国が減産へ調整本格化か
新型コロナウイルスの感染の拡大で世界経済への影響が深刻になっていることから、原油価格は低迷が続いています。中東最大の産油国、サウジアラビアのエネルギー相はNHKなどの取材に対して、来週開かれる産油国の会合を前に、追加の減産に向けた調整を本格化させる考えを示しました。
新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済への影響が深刻になり、原油の需要も減るという見方から、ロンドン市場の国際的な原油の先物価格は24日、一時4%近く下落するなど低迷が続いています。


こうした中、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は25日、NHKなどの取材に対し、産油国は需要や価格の低迷を傍観するべきではないと述べました。

そのうえで「産油国どうしで協調を続けることに自信を持っている」と述べ、来週開かれる産油国の会合を前に、追加の減産に向けた調整を本格化させる考えを示しました。

ただ、ロシアは依然として慎重な姿勢を崩しておらず、産油国が一致した対応を打ち出せるか、懐疑的な見方も出ています。

サウジアラビアでは、原油や石油化学製品の輸出のうち、中国や日本などアジア向けが7割を占めていて、原油価格の低迷が長期化すれば自国の経済に影響が広がるという懸念が強まっています。