“小規模な集団感染抑え込むのが重要” 政府25日に方針策定へ

“小規模な集団感染抑え込むのが重要” 政府25日に方針策定へ
新型コロナウイルスをめぐる政府の専門家会議の会合が開かれ、各地で発生している小規模な集団感染をこれ以上拡大させずに抑え込むことが最も重要だという認識で一致しました。政府は、こうした意見を踏まえて、感染拡大を防止するための具体策を盛り込んだ総合的な基本方針を25日まとめることにしています。
新型コロナウイルスをめぐる政府の専門家会議は24日、3回目となる会合を開き、座長を務める国立感染症研究所の脇田隆字所長ら感染症などの専門家14人が出席しました。

この中で加藤厚生労働大臣は、「現在の国内の発生状況を踏まえると、患者の増加のスピードを可能なかぎり抑制することは、今後の流行を抑制するうえで極めて重要だ。同時に、患者数が大幅に増えた時に備え、医療提供体制を整えるべき期間にもあたる」と述べました。

そのうえで、「今後の状況の進展を見据えた対策を整理し、基本方針として国民に明確に示すことは非常に重要であり、まさにそれをすべき段階だ。皆さんの知見に基づいた積極的な議論をお願いしたい」と述べ、政府の基本方針の策定に向け議論を行うよう要請しました。

このあと会議では、和歌山の病院や東京の屋形船のケースのように「クラスター」と呼ばれる小規模な集団感染が各地で発生していることを踏まえ、現段階では、それぞれの感染のつながりを追うとともに、これ以上拡大させずに抑え込むことが最も重要だという認識で一致しました。

また、国民に適切な行動をとってもらうため、わかりやすく情報を伝えることや、新型インフルエンザとの違いを踏まえた対策をとる必要があることを確認しました。

政府は、こうした意見を踏まえて、国民や企業に対する情報提供や、感染拡大の防止策、それに医療提供体制の強化などの具体策を盛り込んだ総合的な基本方針の策定を急ぎ、25日開かれる対策本部でまとめることにしています。