中国 武漢封鎖から1か月 住民の厳しい外出制限続く

中国 武漢封鎖から1か月 住民の厳しい外出制限続く
新型コロナウイルスの感染拡大が最も深刻な中国湖北省の武漢で、事実上、街が封鎖される措置がとられてから23日で1か月となります。武漢では22日も1日で500人以上の感染者が確認され、住民は外出を厳しく制限される生活がいつまで続くのか見通せない状況が続いています。
また新型コロナウイルスに感染して22日新たに死亡した人は97人で、このうち96人が湖北省に集中しています。
中国の保健当局、国家衛生健康委員会によりますと、新型コロナウイルスに感染して死亡した人は22日、湖北省を中心に97人増え、中国での死者は2442人となりました。また、感染者は新たに648人増え、合わせて7万6936人となりました。

人口およそ1100万人の武漢では感染拡大を抑え込むため、空港や駅、高速道路などが閉鎖され、事実上、街が封鎖される措置がとられてから23日で1か月となります。

武漢では感染が広がるペースは一時より落ちてきているものの、22日も1日で541人の感染が確認されていて、住民は外出を厳しく制限される生活がいつまで続くのか見通せない状況が続いています。

こうした中、国営の中国中央テレビは武漢で突貫工事で建設され重症患者を中心に受け入れている「火神山病院」で22日、71人が退院し、退院した患者は合わせて150人を超えたと伝えました。

ただ、武漢を含む湖北省では現在、治療を受けている重症や重体の患者の数が合わせて1万人を超えていて、引き続き医療体制の拡充が課題となっています。

湖北省 毎日100人前後死亡

中国の保健当局の発表によりますと、新型コロナウイルスに感染して22日新たに死亡した人は97人で、このうち96人が湖北省に集中しています。

この1週間の状況を見ても、湖北省での1日の死者の数は、最も少なかった今月17日が93人、最も多かった18日が132人と、今も毎日100人前後が死亡する状況が続いています。

中国政府は、武漢での感染を抑え込むため、事実上、街を封鎖する措置をとる一方で、この1か月、15か所の臨時の医療施設を整備したほか、3万人余りの医療関係者を派遣するなどしてきましたが、省内では依然として1800人余りが重体となっています。

一方、中国の保健当局の発表では22日、中国で新たに感染が確認された患者は648人で、このうち630人が湖北省となっています。

これに対し、湖北省以外での感染は18人にとどまっていて、中国メディアによりますと、北京で新たな感染者がゼロとなるなど、21の省や直轄市などで新たな感染が確認されず、感染拡大を抑え込むには武漢をはじめとする湖北省での対策がカギとなっています。

“窓から外を見ても人はいない”

武漢にある日系企業に勤める王さん(54)がNHKの電話インタビューに答え、現在の街の様子について、「自宅近くにある公園は、付近の住民が朝から晩まで池の周囲を歩く人が多かったが、今は誰もいない。最近は外出が禁止されているので外出できず、窓から外を見ても人はいない」と話していました。

この1か月間で3回しか外出していないという王さんは、「基本的にみんな外に出たくない。エレベーターは消毒液の臭いがすごくするし病院みたいな感じで、感染のことはみんな気にしている」と話していました。

そのうえで、外出した際も「ウイルスということで、帽子をかぶって、つるつるした素材の服を着て街に出た」と、レインコートを着て外出するなど目に見えないウイルスに神経質になっていると話していました。

さらに、買い物も自由に行けないため、食料品については1週間ほど前に卵や野菜などを3週間分、買いだめしたということです。

一方、仕事については、およそ1週間前から在宅勤務を行っているということで、「残っていた仕事はできるが、新規の仕事はできず今はない。街を見ても飲食店などは閉まっているし、自営業の人たちは大変だと思う。生活も仕事も正常に戻ってほしい」と話していました。