新型ウイルス急増 韓国首相が行事開かぬよう呼びかけ

新型ウイルス急増 韓国首相が行事開かぬよう呼びかけ
韓国で新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受けてチョン・セギュン(丁世均)首相は22日夜、急きょ談話を発表し、たくさんの人が集まる行事を開かないよう協力を呼びかけました。
韓国では、22日までに2日連続で南部テグ(大邱)を中心に新型コロナウイルスの感染者が100人以上増えて433人となり、感染が拡大しています。

また、韓国メディアはテグ近郊のサムスン電子の工場でも感染者が確認されて一時的に操業を停止したと伝えるなど、影響が広がっています。

こうした事態を受けてチョン首相は22日夜、ソウルで急きょ談話を発表し、「大きな責任を感じ、国民の皆様におわび申し上げる」と述べました。

そのうえで「感染の進行状況は、より厳しい局面に入っていると判断し、最善の努力を尽くしている」と述べ、対応に全力をあげていることを強調しました。

そして、感染が確認された人のうち、半数以上が、テグの教会などの関係者であることから、「宗教行事など、狭い室内空間に集まることや屋外であっても、多くの人が密集する行事は当分控えるか、別の方法を講じてほしい」と述べ、協力を求めました。

しかし、ソウルでは22日、感染拡大を防ぐために集会を開くことを禁じられた中心部の広場で、ムン・ジェイン(文在寅)政権に反対する保守派の勢力が集会を強行していて、政府として実効性のある対策を実施できるのか、厳しい目でみられています。