新型ウイルスで死亡 適切に対応も大変残念 加藤厚労相

新型ウイルスで死亡 適切に対応も大変残念 加藤厚労相
加藤厚生労働大臣は記者会見で、死亡した80代の女性が、今月5日に発熱の症状が見られてから、医療機関に搬送されるまでに1週間程度かかったことについて「横浜に入港した頃から熱があり、船内で診察を受けた。息切れや食欲不振があり発熱が続く状況で、医師が判断して検体を採取し、搬送した。適切に対応されたと思う」と述べました。

そのうえで「それぞれの皆さんの健康を最優先に、医師やスタッフが努力した。ただ亡くなった事実は大変残念だ」と述べました。
新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船での対応について、加藤厚生労働大臣は、整理されていない点が残っているとして、今後、検証する考えを重ねて示しました。

この中で、加藤厚生労働大臣は、横浜港に停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」について、「イギリス籍の船で、船主はアメリカだが、日本に寄港した際に問題が生じた。基本的には、船長が現場を統括するが、誰が管轄権を強く持っているのか、必ずしも整理されていない」と述べました。

そのうえで「こうした事態が今後生じた時にどう対応するべきか、日ごろから、どういう備えをしておくべきか、様々な課題がある」と述べ、クルーズ船での対応を今後検証する考えを重ねて示しました。
加藤厚生労働大臣は、記者会見で、東京オリンピック・パラリンピックの中止もありえるのかと問われたのに対し、「今、オリンピックについて、どうこう言うより、イベントの開催はそれぞれの段階で求めることは異なるので、国内での感染状況を見ながら、適切なメッセージを発信したい」と述べました。