クルーズ船 下船始まり 海外からチャーター機派遣の動き相次ぐ

クルーズ船 下船始まり 海外からチャーター機派遣の動き相次ぐ
新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で船内に残っていた乗客の下船が始まり、海外の国や地域からは、下船した自国民などを帰還させるため日本にチャーター機を派遣する動きが相次いでいます。
このうち香港からは、けさチャーター機1機が羽田空港に到着しました。
クルーズ船には352人の香港市民が乗っていたということで、20日未明に下船した人たちを乗せて、香港に向けて出発する予定です。

また、オーストラリアは200人を超えるオーストラリア人の乗船者を帰国させるため、19日午後、チャーター機1機が羽田空港にむけてシドニーを出発しました。

カナダ政府も検査で陰性だった200人余りを帰国させる方針で、すでにチャーター機を派遣し、20日に日本を出発する予定だとしています。

さらに、イタリア政府は18日夜、先遣隊として医師などを乗せたチャーター機を日本に派遣したことを明らかにしました。イタリアのメディアによりますと、この医師たちが35人のイタリア人の健康状態を確認し、数日後に別のチャーター機を派遣して帰国させるということです。

このほか、アメリカは最も早くチャーター機の派遣を決め、帰国を希望したおよそ330人を乗せたチャーター機2機がすでにアメリカに戻ったほか、韓国からも大統領専用機が派遣され、帰国を希望した6人と日本人の配偶者1人の合わせて7人が19日朝、帰国しました。

一方、日本では健康観察期間が終わって下船した人は自宅などで通常の生活を送ってもらうことになっていますが、香港やオーストラリア、それにカナダなどは、下船してチャーター機で戻る人たちについてウイルスに感染していないことが確認されるまで、さらに2週間にわたって隔離する措置をとる方針です。

また、アメリカのCDC=疾病対策センターは下船する乗客と乗員について、船から降りた後もさらに2週間にわたり、ウイルスが検出されないことが確認されるまで、アメリカに向かう旅客機への搭乗を認めないと発表しました。