和歌山の病院 「新たな感染確認なし」 県が発表

和歌山の病院 「新たな感染確認なし」 県が発表
医師や患者などへの新型コロナウイルスの感染が確認された和歌山県湯浅町の総合病院について、和歌山県は16日「検査を進めているがこれまでのところ、新たに感染が確認された人はいない」と発表しました。
和歌山県湯浅町の済生会有田病院では、医師やその妻、それに入院患者など、合わせて5人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されています。

このうち、医師2人と患者2人はいずれも外科がある病院3階で勤務したり、入院したりしていたことから県は病院内で感染が広がった可能性があるとして、医師全員と外科に関係がある看護師、それに発熱の症状がある患者など53人の検査を行ったということです。

その結果について16日、和歌山県の仁坂知事は44人が陰性で新たに感染が確認された人はいないと発表しました。

残る9人は、いずれも看護師で、まだ検査中だということです。

県はさらに、看護師や医療従事者などおよそ60人を検査する予定で、数日で結果が判明する見通しだということです。

また感染が確認された医師や患者の病院内での行動を調べ、感染経路の解明を急ぐとともに中国からの観光客が立ち寄った施設や宿泊先の調査も進め、体調が悪い人がいないかや、感染が確認された医師や患者との接点がないか、調べることにしています。

有田病院 感染者の共通点は本館3階

和歌山県や済生会有田病院のホームページなどによりますと、病院には本館と東館の2つの建物があり、このうち、本館は1階に外来、2階に事務部門などが入り、3階には主に外科、4階と5階には内科などが入っています。

県によりますと、感染が確認された医師2人はいずれも外科医で、本館3階で勤務し、同じ控え室を利用していたということです。また、感染が確認された2人の患者はいずれも本館3階で入院していました。

このうち、70代の男性は皮膚科を受診した患者で今月1日に発熱の症状が出た後、6日から13日まで入院していたということです。また、60代の男性は外科の患者で今月8日から15日まで入院していたということです。

2人が入院していた3階には15日時点で、感染が確認された60代の男性を除いて24人が入院中で、これまでに肺炎の症状がみられ原因がよくわからない6人についてウイルス検査を行い、いずれも陰性だったということです。