東京五輪へ 聖火リレーのリハーサル

東京五輪へ 聖火リレーのリハーサル
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東京オリンピックの聖火リレーが来月始まるのを前に、15日、都内で本番を想定して公道を使ったリハーサルが実施されました。
東京オリンピックの聖火リレーは、来月26日から全国の859の市区町村で実施されます。

開催まで1か月余りとなる中、大会組織委員会や東京都、それに車の隊列を組むスポンサー企業などが15日、東京 多摩地域の実際のルートを使ってリハーサルを実施しました。

このうち羽村市では出発式のリハーサルが行われ、車の隊列が整わないことなどを理由に開始が当初の予定より15分以上遅れましたが、桜をモチーフにした本物のトーチを持ったランナーが聖火をトーチに移す段取りなどを確認したあと、公道に走り出していきました。

今回のリハーサルはトーチに火をともさずに行われるものの、公道を通行止めにするなどほぼ本番と同じ態勢で、ランナーがおよそ30台の車とともに長い隊列を組んでゆっくりと走りました。

羽村市では聖火リレーの公式アンバサダーの1人で女優の石原さとみさんが走り、警備が十分かなどを確認しました。

午後には国分寺市で車が通れない場所を想定し、「お鷹の道」と呼ばれる細い遊歩道を使って小規模の態勢のリレーを行いました。

さらに八王子市では公式アンバサダーの1人で射撃でパラリンピックに出場した田口亜希さんが車いすを使ったリレーの段取りを確認する予定で、午後7時15分まで、聖火の到着を祝う一日の最後の行事「セレブレーション」のテストが行われました。

組織委員会によりますと、夕方までに大きなトラブルはなかったということですが、一部の進行で遅れが出たことなどから、本番に向けて改善を検討することにしています。

聖火リレーの実施方法は

最近のオリンピックの聖火リレーは、ランナーとともにスポンサー企業などの車の隊列が走る大規模な形式で行われていて、東京大会でも同様の形式で実施されます。

聖火リレーの一日は午前10時ごろに始まり、ランナーは1人当たりおよそ200メートルの距離を、トーチを掲げながら2分ほどかけてゆっくりと走ります。

ランナーが次のランナーのトーチに聖火を移す場面を「トーチキス」と言い、ランナーは思い思いのポーズでトーチキスを行います。

自治体間など離れた場所に移動するときは聖火を専用のランタンに入れて車で移動します。

また、ルートのうち離島などの遠隔地のほか、文化財や豊かな自然などその地域を代表する特徴のある場所では、車の隊列が通れなかったり、聖火を運ぶのに時間がかかったりすることから、あらかじめ運んでおいた元の火から分けた火を活用し、小規模の態勢でリレーを行うことが認められています。

そして、一日の最後の市区町村では聖火の到着を祝う「セレブレーション」と呼ばれるイベントが開かれ、午後8時ごろ終了する予定です。

今回のリハーサルでは、午前中の羽村市で出発式から聖火リレーのスタートを、午後の国分寺市で車の隊列が通れない場所での小規模の態勢でのリレーを、夕方の八王子市で聖火の到着を祝う「セレブレーション」などをテストしました。

本番はどこを通るの?

東京オリンピックの聖火リレーは来月26日、福島での原発事故の廃炉作業の拠点となったサッカー施設「Jヴィレッジ」から始まり、岩手県陸前高田市で東日本大震災の津波に流されずに残った「奇跡の一本松」や、3年前の熊本地震で大きな被害を受けた「熊本城」など、全国で災害からの復興を目指す場所を通ります。

また、広島県の宮島にある「厳島神社」や「富士山」などの世界遺産、兵庫県の「姫路城」や山口県岩国市の「錦帯橋」などの歴史的な建造物、それに1998年の長野オリンピックで日本勢が活躍した「白馬ジャンプ競技場」や、1964年の東京オリンピックで東洋の魔女として注目されたバレーボールなどの会場となった「駒沢オリンピック公園」など、オリンピックゆかりの地もめぐることになっています。

“走る警備”のリハーサルも

リハーサルでは、聖火ランナーの周りを囲むように「セキュリティーランナー」と呼ばれる警視庁の警察官7人が伴走し、警戒に当たりました。

警視庁のセキュリティーランナーは、マラソンの経験者など走力に優れた機動隊員から選抜されています。

このうち1人は目線の位置に「ウエアラブルカメラ」を装着して、画像を送りながら走っていました。

沿道では、警察官が立って不審な人物がいないか警戒したほか、交差点では車で突入するテロを防ぐための機材を設置したり、大型の車両で道路をふさいだりしていました。

このほか、テロなどが起きた際に銃器で対応する部隊や、不審なドローンに対処する専門部隊も配置されたということです。

平成20年に北京オリンピックの聖火リレーが行われた長野では、当時、チベット問題をめぐる中国政府への抗議活動が行われ、発煙筒が投げ込まれるなどのトラブルが起きました。

警視庁は15日のリハーサルをもとに課題を検証し、沿道の観客からの見やすさなどにも配慮した警備をさらに検討することにしています。