大リーグ サイン不正でアストロズ球団会長や選手が謝罪

大リーグ サイン不正でアストロズ球団会長や選手が謝罪
大リーグのアストロズが規則に反して、試合中にカメラを使って対戦相手のキャッチャーが出すサインを分析し、バッターに伝えていた問題で、アストロズの球団会長や選手などが問題の発覚後、初めて会見を開いて、不正を認めたうえで謝罪しました。
大リーグ機構の調査によりますとアストロズは、ワールドシリーズを制覇した2017年から2018年にかけて、本拠地の球場でセンターに設置したカメラで、対戦相手のキャッチャーが出すサインを分析していました。

そして、サインが変化球だった場合は、ベンチ側の通路でゴミ箱をたたいて音を出して、バッターに伝達する不正を行っていたと認定され、先月、球団幹部が職務停止や罰金などの処分を受けました。

他の球団や対戦した選手、それにファンからは、アストロズの不正を強く非難する意見が出されていましたが、この処分からおよそ1か月間たった13日、キャンプ地のフロリダ州で球団会長や選手が初めて記者会見を開きました。

4番バッターで25歳のブレグマン選手は「チームと組織、そして自分が間違った選択をしたことは本当に申し訳ない」と謝罪しました。

また、不正があった2017年にアメリカンリーグの首位打者になり、MVPにも選ばれているアルトゥーベ選手は「アストロズは球団組織やチーム全体で、2017年に起きたことを後悔している。ファンや野球に影響を与えてしまったことは特に後悔している」と述べましたが、明確な謝罪はしませんでした。

一方、アストロズのオーナーでもあるクレイン会長は、組織のトップとして謝罪しましたが、サインの不正な分析と伝達がアストロズのバッターに効果があったかどうかや、試合の結果に影響を与えたどうかについては「多くの人がそのように考えるだろうが、結果と原因を明らかにするのは、ほどんど不可能だ」と述べて、謝罪はルールを破ったことについてのみだという姿勢に終始しました。

アストロズは、この日の会見と取材対応で不正問題に幕引きを図る姿勢ですが、アメリカのメディアは会見の直後から説明や謝罪が不十分だと批判しています。

振動装置の疑惑は全面否定

アストロズの不正なサイン分析と伝達をめぐっては、アメリカの一部のメディアが、サインの内容を伝達してもらうために選手がユニフォームの下に振動する装置を身につけていたのではないかという疑惑も報じています。

この疑惑について、アルトゥーベ選手など複数の選手たちが否定してきました。

14日の会見でクレイン会長は「選手たちと話をしたが、そのような不正はなかったと確信させてくれた。それについては証拠はない」と述べて全面的に否定しました。

提訴する対戦ピッチャーも

アメリカのメディアによりますと、アストロズと対戦したピッチャーのなかには、不正なサインの分析と伝達の結果、バッターに打ち込まれて選手としてのキャリアを損なわれたとして、アストロズを相手に訴訟を起こした選手もいます。

訴訟を起こしたのは、プロ野球のロッテで去年までプレーしたマイク・ボルシンガー投手で、アストロズが不正を行っていた2017年には、ブルージェイズの中継ぎピッチャーでした。

ボルシンガー投手は、2017年8月4日に相手のアストロズの本拠地で3人目で登板しましたが、3分の1イニングを投げてホームラン1本を含む4安打4失点と打ち込まれ、チームも7対16と敗れました。

この試合の翌日に、ボルシンガー投手は大リーグの選手登録の40人枠から外されて、その後、大リーグでの登板はありませんでした。

ボルシンガー投手は、この試合でアストロズがサインを不正に分析して、バッターに知らせた結果、野球選手としてのキャリアを損なわれたとして訴訟を起こしました。

訴えでは、アストロズがワールドチャンピオンになって獲得した賞金を慈善活動などに当てることを求めています。