新型肺炎で死亡 湖北省で新たに254人 中国での死者1367人に

新型肺炎で死亡 湖北省で新たに254人 中国での死者1367人に
k10012283551_202002131218_202002131220.mp4
中国で感染拡大が続く新型のコロナウイルスについて中国の保健当局は12日、湖北省を中心に新たに254人が死亡し、中国での死者は1367人になったと発表しました。
患者数の統計について湖北省では、13日の発表からウイルス検査で感染が確認されていなくても、エックス線などの画像診断で肺炎の特徴が見られた場合には、新型コロナウイルスの患者とみなすという新たな基準を導入したため、死者や患者の数が大幅に増えました。

これに伴って、中国での患者の数も新たに1万5152人増えて、あわせて5万9804人となりました。

専門家「急激な流行の広がり示すわけではない」

中国 湖北省がウイルス検査で感染が確認されていなくても画像診断で肺炎の特徴が見られた場合に新型コロナウイルスに感染した患者とみなし、報告される患者が増えたことについて、感染症の予防対策に詳しい東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「感染した人の数が急に増えたように見えるが、画像の所見だけで診断を下すようになったため増えたように見えるだけで、これだけで急激な流行の広がりを示すわけではない」と指摘しています。

一方で、エックス線などによる画像診断で肺炎の特徴が見られた場合、新型コロナウイルスに感染したとみなすことについて、「遺伝子を調べるウイルス検査での確認では対応できないほど感染者が多く出ているための措置とも考えられ、感染が拡大する武漢などの地域では妥当な対応だと考えられる」と話しています。

また、「日本でも今後、患者が増えたときに迅速な診断法がない場合にはエックス線を使った画像診断の活用を検討すべきかもしれない」と話していました。