新型ウイルス クルーズ船 感染者の8割近くが60代以上

新型ウイルス クルーズ船 感染者の8割近くが60代以上
新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船で、これまでに感染が明らかになった135人のうち、60代以上の人が8割近くにのぼることが厚生労働省のまとめでわかりました。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では、10日乗客61人と乗員4人の合わせて65人の感染が明らかになり、これでクルーズ船が今月3日に横浜港沖に停泊して以降、感染が確認されたのは135人となりました。

厚生労働省によりますと、135人のうち、20代が6人、30代が5人、40代が4人、50代が15人、60代が37人、70代が54人、80代が12人、90代が2人で60代以上が8割近くを占めています。

また国や地域別では日本人が71人、アメリカ人が25人、オーストラリア人が11人、カナダ人とフィリピン人がそれぞれ8人などとなっています。感染が確認された135人のうち、11日午後4時までに91人が医療機関に搬送されたということです。

厚生労働省は、船内に残っている乗客と乗員については原則として、今月5日からの14日間は、客室などで待機することを求めています。

横浜港接岸のクルーズ船 ふ頭から離れる

横浜港の大黒ふ頭では、クルーズ船の「ダイヤモンド・プリンセス」から感染が確認された乗客などを搬送する作業が行われたあと、午後6時半すぎに真水の精製などを行うため、ふ頭から離れました。

クルーズ船は12日の朝、再び大黒ふ頭に接岸する予定です。

11日は午前中からクルーズ船につながる通路のそばに救急車がとまっては、出発する作業が繰り返されました。通路はシートで覆われ作業の様子を伺うことはできませんでしたが、感染が確認された人を医療機関に搬送したものとみられます。

また午後1時すぎからは、大型のバスが船の通路のそばに停車して、ふ頭の近くにあるターミナルに移動する作業を繰り返していました。ドライバーは全身を覆う白い防護服を着ていて、乗客が乗るスペースはカーテンで閉めきられ、外から車内の様子を確認することはできませんでした。

安倍首相 対応を協議

総理大臣官邸では午後2時ごろ、安倍総理大臣や菅官房長官、加藤厚生労働大臣らが集まっておよそ1時間にわたって対応を協議しました。

この中では、加藤大臣や関係省庁の幹部らが集団感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内の状況などを報告しました。

そして乗客や乗員への対応など、今後の政府の方針を確認しました。