新型コロナウイルス どんな人が重症化するのか

新型コロナウイルス どんな人が重症化するのか
新型コロナウイルスに感染すると、どのような人が重症化するのでしょうか?
WHO=世界保健機関によりますと、今月9日現在、世界全体で重症化した人は16.5%にあたる少なくとも6188人、死亡した人は2.2%の813人に上っています。中国本土以外で死亡したのは、フィリピンと香港の合わせて2人です。

重症化しやすい人について、これまでのところWHOは高齢者や糖尿病や心臓の病気など持病がある場合に起こりやすいとしていて、亡くなった人の多くは高血圧や糖尿病、それに心臓の病気など、免疫が低下する病気を抱えていたということです。ただ持病の程度がどのくらいだと重症化しやすいかについては、これまでのところ、はっきりとわかっていません。

また中国当局が公表した死亡者の情報をNHKでまとめたところ、先月末までに亡くなり、状況が明らかになっている59人のうち、65歳以上の高齢者が46人と78%を占め、多くは糖尿病や高血圧などの持病がありました。

ほかにもパーキンソン病や、肝硬変、それに脳梗塞がある人もいて、複数の病気を抱える人も多くいました。

さらに武漢の病院の医師らが新型コロナウイルスによる肺炎で入院した患者99人について医学雑誌「ランセット」に発表した論文によりますと、半数余りの50人に慢性の持病があったとしています。

このうち多かったのは心臓や脳の血管に関わる病気や糖尿病、消化器の病気で、また、がんと神経に関する病気、呼吸器系の病気の人も1人ずついたということです。

この論文では死亡した11人のうち3人は高血圧だったほか、69歳と61歳の男性は持病がなかったものの、長期間にわたって喫煙していたとしています。