乗客が受け取れた医薬品は半数 外国籍多く説明に時間かかる

乗客が受け取れた医薬品は半数 外国籍多く説明に時間かかる
新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船で、乗客の求めに応じて用意された緊急性が高い医薬品などのうち、10日朝の時点で乗客が受け取れたのは半数程度にとどまり、厚生労働省が配付を急いでいます。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内に残るおよそ2600人の乗客について、厚生労働省は本人からの届け出に基づいて、延べおよそ1850人分の医薬品の手配を進めています。

このうち、およそ600人分は糖尿病の患者に必要なインスリンなど緊急性が高い医薬品のほか、高血圧の薬など乗客が早く配付するよう求めている薬で、9日のうちに乗客に届けられる予定でした。

ところが厚生労働省によりますと、外国籍の人が多く、服用のしかたなどを説明するのに時間がかかっているため、10日朝の時点で乗客が受け取れたのは半数程度にとどまっているということです。

厚生労働省はこれらの薬の配付を急ぐとともに、残りの薬についても11日以降、船に運び込むことにしています。

加藤厚生労働大臣は10日の閣議のあとの会見で、「薬が足りないという声が届いており、船内での健康管理をしっかりと進めていきたい」と述べ、医療体制を強化する考えを示しました。