中国 10日から企業活動再開 業務本格化には時間も

中国 10日から企業活動再開 業務本格化には時間も
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新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国では、10日から企業の活動が再開され、感染拡大の抑え込みに向け重要な時期に入りましたが、企業の中には、交通機関の利用をさけて在宅勤務を続けるといった対策をとるところもあり、業務の本格的な再開にはまだ、時間がかかりそうです。
中国の保健当局、国家衛生健康委員会などによりますと、中国で、新型コロナウイルスに感染して死亡した人の数は9日までに812人となり、2003年に流行した新型肺炎「SARS」で世界全体で死亡した774人を上回りました。

感染が確認された人も3万7198人にのぼっています。

中国では今月2日に旧正月、春節の連休が終わったあとも、上海などで企業の活動再開が1週間延期されてきましたが、10日からは各地で再開される見通しです。

感染拡大の抑え込みに向けて重要な時期に差しかかり、各地の駅などでは、消毒や、利用者一人一人の体温を測定するといった予防対策を行っています。

ただ、交通手段が制限されていることなどから、帰省先から都市部に戻っていない人も多くいるとみられるほか、地域によっては戻った人に一定期間、自宅で待機するよう求めていて、企業の中には業務を行うための人手の確保が難しいところもあります。

また、企業が策定した感染拡大の予防策を地元の衛生当局が承認しなければ事業所の再開が認められない地域もあります。

このほか、地下鉄やバスなどの公共交通機関の利用によって従業員が感染するのを防ぐため、在宅勤務を継続したり、ラッシュを避けて勤務時間を短縮したりする企業もあり、本格的な業務の再開にはまだ、時間がかかりそうです。