新型ウイルス クルーズ船で新たに3人の感染確認

新型ウイルス クルーズ船で新たに3人の感染確認
新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船で、新たに3人の感染が確認されました。クルーズ船が横浜港沖に停泊して以降、乗客と乗員で感染が確認されたのは64人となりました。
厚生労働省はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で、今月3日から乗客と乗員全員の合わせて3700人余りの検疫を行い、このうち発熱やせきなどの症状があったり、症状がある人と濃厚接触したりした人などから検体を採取して、ウイルス検査を実施してきました。

そして、厚生労働省は7日までに検査結果が判明した273人のほかに6人の結果を公表し、新たに3人の感染が確認されたことを明らかにしました。

3人はいずれも乗客で、30代の中国籍の女性、アメリカ国籍で60代の女性と70代の男性で、神奈川県内の医療機関に入院したということで、厚生労働省は症状などについて確認中だとしています。

また、8日に検査結果を公表した6人の中には、脳梗塞など新型コロナウイルスの感染症とは別の疾患の症状を訴え、病院に搬送するにあたってウイルス検査をした人もいたということです。

クルーズ船は先月20日に横浜を出発し、その後、香港に住む80歳の男性が香港で船を下りたあとに、新型コロナウイルスへの感染が明らかになっていました。

クルーズ船で感染が確認されたのは、香港の男性を除いて、合わせて64人となり、このうち1人は何らかの持病があり、症状が重いということです。

厚生労働省は残る3600人余りの乗客と乗員については、今後も引き続き船内にとどまり、原則として今月5日からの14日間は、客室などで待機することを求めています。

国内で新型コロナウイルスへの感染が確認された人は、クルーズ船の64人を含めて89人となりました。

国内確認者 大半は容体安定

厚生労働省によりますと、国内で感染が確認された人はクルーズ船の64人を含め89人でこのうち38人が日本人です。重症者は1人で、ほかの88人はこれまでのところ容体は安定しているということです。

米大使館「船にとどまるのが最善」

アメリカ大使館は8日、新型のコロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船する428人のアメリカ人への対応について、NHKの取材に対し「大使館はCDC=疾病対策センターなどのアドバイスをもとに、船内にとどまることが最善の方法と認識している。乗客に必要な食料や薬が行き渡るよう日本政府と緊密に連携している」とするコメントを出しました。