中国 一層の金融緩和も 新型肺炎による景気減速を懸念

中国 一層の金融緩和も 新型肺炎による景気減速を懸念
新型コロナウイルスの感染拡大で中国経済への影響が懸念される中、中央銀行の幹部は記者会見で、金融機関に対して中小零細企業への貸しはがしなどを行わないよう指導するとともに、景気の減速に備えて一層の金融緩和を行う考えを示唆しました。
中国では新型コロナウイルスの感染拡大で多くの飲食店の休業が続いているほか、旧正月、春節の連休以降、工場の生産活動の再開が大幅に遅れ、景気をさらに減速させる懸念が高まっています。

これについて、中国人民銀行の潘功勝副総裁は7日の記者会見で、中小零細企業の資金繰りの悪化に備えて、金融機関に対して融資の中断や貸しはがしなどを行わないよう、指導したことを明らかにしました。

また、潘副総裁は今月3日と4日の2日間に金融市場に合わせて1兆7000億人民元、日本円でおよそ27兆円の資金を供給したことを紹介したうえで「現在、感染拡大が経済に与える影響を詳細に分析している。われわれにはさまざまな政策手段がある」と述べ、さらなる景気減速に備えて一層の金融緩和を行う考えを示唆しました。