WHO 新型肺炎は「いまだに激しい大流行のさなかにある」

WHO 新型肺炎は「いまだに激しい大流行のさなかにある」
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感染が広がる新型コロナウイルスについてWHO=世界保健機関は6日、中国で新たに感染が確認された患者の数が初めて減少したとする一方で、「いまだに激しい大流行のさなかにある」として、感染のピークはまだ過ぎていないという見方を示しました。
感染が広がる新型コロナウイルスについて、スイスのジュネーブに本部があるWHOは、現地時間の6日朝までの24時間に中国国内で新たに感染が確認された患者は3700人近くに上る一方で、統計を取り始めた先月20日以降、初めて、増加した患者数が前の日を下回ったことを明らかにしました。

これについてWHO本部で6日、開かれた記者会見で、健康危機担当のライアン氏は「患者の増加数が減ったことはよいことだが、今後の予測をするのは時期尚早だ。いまだに激しい大流行のさなかにある」と述べ、感染のピークはまだ過ぎていないという見方を示しました。

会見では、このほか医療態勢がぜい弱な国々を支えるため、テドロス事務局長が資金面での協力を呼びかけたのに対して、日本が6日、新たに1000万ドル、日本円にして10億円余りを拠出すると表明したことに触れ、加盟国に対してさらなる協力を呼びかけました。

長崎大などと連携し感染対策強化

中国を中心に感染が広がる新型コロナウイルスについて、WHOは6日、感染症の研究を行っている長崎大学の熱帯医学研究所をはじめアメリカや香港、それにタイなど、世界の合わせて15の研究機関と連携して、感染対策の強化に乗り出したことを明らかにしました。

WHOはこれらの研究機関と連携して、感染ルートの追跡を行ったり、それぞれの地域の患者の診断などをサポートしたりするとしています。