神戸製鋼所 業績見通しを下方修正 最終赤字150億円に

神戸製鋼所 業績見通しを下方修正 最終赤字150億円に
大手鉄鋼メーカーの神戸製鋼所は米中の貿易摩擦を背景に、主力の鉄鋼製品の需要が想定より落ち込むとみて、ことし3月期の業績の見通しを下方修正し、最終赤字がこれまでの予想より、さらに拡大するという見通しを明らかにしました。
神戸製鋼所が6日発表した、去年4月から12月までの9か月間の決算は、売り上げが前の年の同じ時期より4.1%減って1兆3888億円、最終的な利益は84%減って72億円となりました。

これは米中の貿易摩擦を背景に、海外の自動車向けの鉄鋼製品や半導体向けのアルミ製品などの需要が減ったためです。

また、これらの製品の需要が当初の想定より、さらに落ち込むとみて、ことし3月期の業績の見通しを下方修正し、最終赤字の額がこれまでの予想より増えて、150億円になるという見通しを明らかにしました。

神戸製鋼所の勝川四志彦専務は「鉄鋼製品の需要の回復が見通せない中、新型のコロナウイルスの感染拡大が事業に及ぼすリスクも高まり、厳しい経営環境が続いている。次の年度での黒字化を目指すため、人件費の削減も含めた対策を検討していきたい」と述べました。