武漢 10日間の突貫工事で病院建設も患者増加に追いつかず

武漢 10日間の突貫工事で病院建設も患者増加に追いつかず
新型のコロナウイルスの感染拡大が続く中国では、患者の数が2万人を超えたほか、死亡した人も425人に上っています。感染拡大が最も深刻な湖北省の武漢では突貫工事で建設された専門病院での患者の治療が始まりましたが、増え続ける患者の対応に医療体制が追いつかない状況が続いています。
中国の保健当局、国家衛生健康委員会は4日、新型のコロナウイルスに感染した肺炎の患者の数が新たに3235人増えて、2万438人になったと発表しました。また、死亡した人も、湖北省で新たに64人増え、あわせて425人となりました。

最も状況が深刻な湖北省武漢では、1000人の患者の受け入れが可能な専門病院が10日間の突貫工事で建設され、国営の中国中央テレビは4日、初めて入院患者を受け入れ、治療を行っているなどと伝えています。

武漢では突貫工事で建設されている2つ目の専門病院も、6日から運用が始まる予定ですが、増え続ける患者の対応に医療体制が追いつかない状況が続いています。このため、市内にある国際会議場や体育館など3か所を臨時の病院に転用することを決め、患者の受け入れに向けて、すでにベッドなどが運び込まれています。

習近平指導部は、3日に開いた最高指導部の会議で「湖北省、とりわけ武漢は全国の感染防止対策の中で重点中の重点だ」と強調し、国を挙げて武漢の医療体制を支援し、感染拡大を抑え込む方針を示しています。