パナソニックCFO「影響想定できない状況」新型肺炎感染拡大で

パナソニックCFO「影響想定できない状況」新型肺炎感染拡大で
新型のコロナウイルスの感染が拡大していることについて、パナソニックの梅田博和CFOは3日の会見で「会社として影響を想定できない状況だ」と述べ、事態の推移を慎重に見ていく考えを示しました。
パナソニックは、中国・江蘇省蘇州に工場向けの生産用機械を作る拠点がありますが、今月9日までは操業を休止し10日に再開する予定です。

パナソニックの梅田CFOは3日の決算発表の記者会見で「会社として影響を想定できない状況だ。工場の再開時期は当初より1週間程度、先になるが、再開できれば、振り替え生産でカバーできると思っている。工場を稼働させる時には日本から社員も戻ってもらい、中国政府や地方政府の対応にしたがっていく方針だ」と述べました。

一方で、影響が長引いた場合の対応について「工場の再開時期が延びていくならば、サプライチェーンへの影響は避けられないだろう。電子部品などでは代替生産も準備していくと思う」と述べ、事態の推移を慎重に見ていく考えを示しました。

一方、会社が3日発表した去年12月までの9か月間の決算は、ヨーロッパでテレビなどの販売が振るわなかったため、売り上げは前の年の同じ時期に比べて5.4%少ない5兆7556億円余りでしたが、最終的な利益は前の年より2.6%多い1781億円と減収増益でした。

三菱電機「経済的影響出てくる」

中国・上海にエレベーターや空調機などの生産拠点がある三菱電機は、地元当局の要請を受けて、春節に伴う休業を今月9日まで延長しています。

皮籠石斉常務は決算についての記者会見で「毎日のようにグループ社員の状況を把握している。資材部門は資材調達先の状況、営業部門は顧客の状況の把握に日々努めている」と述べました。

そして「当局の指示で休みを延長しているということで、十分に状況が把握できる段階にもない。経済的な影響は必ず出てくると思う。しっかりと注視していきたい」と述べました。