日経平均株価 一時400円以上下落 新型ウイルス感染拡大を懸念

日経平均株価 一時400円以上下落 新型ウイルス感染拡大を懸念
3日の東京株式市場は、新型のコロナウイルスの感染拡大を懸念して幅広い銘柄が売られ、日経平均株価は一時400円以上値下がりしました。春節で休みとなっていた中国・上海市場が取り引きを再開したあとは値下がり幅はいくぶん縮小しています。
3日の東京株式市場では、新型のコロナウイルスによる中国国内での死者が2003年に流行した新型肺炎「SARS」の死者の数を上回るなど感染の拡大が続く中、日経平均株価が取り引き開始直後に、一時先週末の終値に比べて400円以上値下がりしました。

その後、春節で休みだった中国・上海市場が午前10時半に取り引きを再開し、代表的な株価指数が大幅に下落しましたが、日経平均株価の値下がり幅はいくぶん縮小しました。

日経平均株価、午前の終値は先週末の終値より223円19銭安い、2万2981円99銭でした。
東証株価指数=トピックスは10.91下がって1673.53。
午前の出来高は7億2133万株でした。

市場関係者は「上海市場の株価がより大きな値下がりになるのではないかと見ていた投資家もいたため、売りが売りを呼ぶ展開にはなっていない。投資家の間では、中国人民銀行による金融市場への大量の資金供給が感染拡大による経済の低迷をどの程度、食い止めるかに注目している」と話しています。

“想定外だ”“見守るしかない”

東京 八重洲の証券会社の前で話を聞きました。

31歳の会社員の男性は「自分も投資をしているが、新型のコロナウイルスとは関係がないと思っていた企業の株価まで下落していて想定外だ」と話していました。

また49歳の会社員の男性は「中国と取り引きがある仕事をしているが、物流が鈍くなっているのが心配だ。国内の消費が落ちる中、中国の経済が伸びないと日本の景気もよくならないと思うので、感染拡大が早く終息してほしい。自分ではどうすることもできない問題なので見守るしかない」と話していました。

飲食店に勤める40歳の女性は「東京 銀座のレストランで働いているが、中国からの客が減っている。観光客の減少が株価に影響しているのでないか」と話していました。

43歳の会社員の男性は「これから新型のコロナウイルスに感染する人が増えれば、株価はまた下がると思っている。今はまだ投資する気持ちになれない」と話していました。