新型肺炎 感染源はコウモリの可能性 中国の研究機関

新型肺炎 感染源はコウモリの可能性 中国の研究機関
新型のコロナウイルスの感染が拡大する中国では、これまでに患者の数は5974人、死亡した人は133人に上っています。中国の政府系の研究機関は感染源はコウモリの可能性があると指摘し、さらなる原因の解明を進めています。
中国では新型のコロナウイルスの感染が拡大していて、国家衛生健康委員会によりますと、患者の数は5974人となり、2003年に流行した新型肺炎「SARS」の中国本土の患者の数を上回りました。

また、四川省政府は29日夜、省内で初めて1人の患者が死亡したと発表し、中国政府の統計と合わせると死者は合わせて133人にのぼっています。

こうした中、政府系の研究機関「中国科学院武漢ウイルス研究所」は29日、ホームページ上で新型のコロナウイルスの分析結果を発表し、感染源はコウモリの可能性があることを明らかにしました。

それによりますと、コウモリから検出されたウイルスと遺伝子の配列を比較したところ、96%の割合で一致したということです。

また、中国の保健当局の専門家チームを率いる鍾南山チーム長も国営メディアの取材に対し、新型のコロナウイルスは2017年にコウモリから見つかったウイルスと起源が同じだという認識を示しました。

そのうえで、ヒトへの感染についてはSARSと同じく、コウモリから別の野生動物がウイルスを媒介していることが考えられると指摘し、さまざまな動物の遺伝子の解析を行って原因の解明を進めていることを明らかにしました。