感染した奈良県のバス運転手 どう動いたのか

感染した奈良県のバス運転手 どう動いたのか
奈良県のバス運転手の男性が新型のコロナウイルスに感染していることが28日確認されたことを受け、奈良県はこの男性が中国の武漢からのツアー客を乗せ今月16日に奈良公園に立ち寄っていたことを明らかにしました。
29日に対策会議を開いた奈良県の荒井知事は「感染が広がらないように県としては万全を期したい」と話したうえで、運転手の男性が立ち寄った場所などを明らかにしました。

武漢からのツアー客を乗せてバスを運転していた男性は、今月8日から11日にかけて大阪から東京方面の空港へ向かいました。
そして12日からは別の武漢からのツアー客を乗せ千葉県の成田空港から大阪まで運転しました。
最終日の16日には1時間ほど奈良公園に立ち寄っていたということです。

男性は14日に悪寒やせきなどの症状が出ていたということです。このあと、奈良県内の医療機関を2度にわたって受診し、肺炎の症状が確認されたということです。

県内の医療機関に入院し、現在、症状は改善しているということです。
人から人へ感染した可能性が高いとみられる今回のケース。男性は、ツアー客と同じホテルに宿泊していて、客のほかホテルの従業員など合わせて104人と接触しました。
このうち、男性と2メートル以内で接触した濃厚接触者は家族2人を含めて18人だということです。
ツアー客は全員がすでに帰国していますが、奈良県は男性と濃厚接触した人には1日2回、体温を測ることなどを求めていて37度5分以上の熱があれば連絡をもらうことになっているということです。