新型肺炎 症状ない帰国者192人は千葉 勝浦のホテルで経過観察

新型肺炎 症状ない帰国者192人は千葉 勝浦のホテルで経過観察
新型のコロナウイルスの感染が拡大する中国の武漢からチャーター便で帰国した人のうち、症状が見られなかった人、合わせて192人は受け入れ先の千葉県勝浦市にあるホテルに滞在しています。検査結果が判明するまで経過観察が行われます。
内閣官房は、チャーター機で帰国した人のうち、発熱などの症状がなく、自宅が遠方にあることなどから宿泊施設での滞在を希望する人は、バスで千葉県勝浦市内のホテルに移動し、検査結果が判明するまで滞在してもらうとしています。

午後6時すぎからバス7台が到着し、マスクを着用した人たちが次々と降りて、ホテルの中に入っていきました。

ホテルには医師や看護師をはじめ、厚生労働省の職員らも待機し、健康管理などにあたるということです。また、ホテル内では、ほかの利用客と離れた場所に滞在してもらい、宿泊費は政府が負担するということです。

ホテルによりますと、29日朝、受け入れの要請があり、当面の予約の受け付けを停止したうえで、すでに予約をしていた利用者には同じグループで経営している千葉県の木更津市と鴨川市のホテルに宿泊先を変更してもらうなどして準備を進めてきました。

ホテルの前で内閣官房の山口英樹内閣審議官が取材に応じ、合わせて192人がホテルに滞在していることを明らかにしました。そのうえで、「検査結果が出るまでしっかりと健康管理ができる態勢を取り、ホテルの従業員にも不安がないよう対応していきたい」と述べました。

また、希望者が想定よりも多かったため、ホテルでは一部の人に相部屋での滞在を要請したということです。

滞在者は検査結果が出るまでこのホテルで過ごし、経過観察が行われることになっています。

千葉県「関係機関と緊密に連携したい」

チャーター便で帰国した人のうち、症状のない人を千葉県勝浦市のホテルで受け入れることについて、千葉県は記者会見し、近くにある病院の支援も受けながら、対応にあたる考えを示しました。

この中で県は、職員や保健師をホテルに派遣したほか、近くの病院から医師や看護師についての支援を受けながら、滞在者の対応にあたる考えを示しました。

看護師はホテルに常駐し、24時間態勢で滞在者やホテルの従業員の健康管理や相談にあたり、発熱などの症状を訴える人が出た場合は、直ちに病院に搬送するということです。

県は「滞在しているのは症状のない人たちで、今のところ感染のリスクは低いと思っている。関係機関と緊密に連携していきたい」と話しています。