新型肺炎 中国の患者4515人 死者は106人に

新型肺炎 中国の患者4515人 死者は106人に
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中国で新型のコロナウイルスに感染して死亡した人は100人を超えました。感染の拡大が続く中、北京市の保健当局はエイズの発症を防ぐために使われる薬を患者に投与する考えを示し、治療対策を急いでいます。
中国の保健当局、国家衛生健康委員会は新型のコロナウイルスに感染して死亡した人の数が27日の発表から、新たに26人増えて、106人になったと発表しました。

また患者の数も1771人増え、4515人になりました。このうち、症状の重い人は976人に上っているということです。

このほか、中国本土以外では、これまでに17の国と地域で65人の感染者が確認されています。

こうした中、北京市の保健当局は市内の複数の病院でエイズウイルスの増殖を抑え、エイズの発症を防ぐために使われる2種類の薬を肺炎の患者の状態に応じて投与する考えを示しました。

この薬については、先週、中国の医師らがイギリスの医学誌に発表した論文で、SARSの患者の治療に効果があったと指摘していて、中国の保健当局は増え続ける患者に対する治療対策を急ぐとともに、研究機関とともに治療に有効な薬の開発を進めています。

一方、中国ではWHO=世界保健機関のテドロス事務局長が27日から北京を訪れていて、中国政府と今後の対応などについて協議する予定です。

専門家「武漢以外で今週 患者がどれだけ増えるか」

中国で新型コロナウイルスに感染して死亡した人が100人を超えたことについて、専門家は今後の感染の広がりや封じ込めを考えるうえで、「まだ患者が少ない武漢以外の中国の都市で今週中に患者がどれだけ増えるかがカギになる」と指摘しました。

中国の保健当局が、これまでに新型コロナウイルスに感染して106人が死亡し、患者の数も4500人を超えたと発表したことについて、海外の感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎教授は「当初の予想以上に拡大していて、日本にいても影響が小さい感染症とは言えない状態になりつつある」としています。

そのうえで、感染拡大はまだ武漢が中心だという見方を示し、「ウイルスの潜伏期間や武漢で交通規制が行われた時期から考えると、今週中に武漢以外の中国の都市でどれだけ患者が増えるかが、今後の感染の広がりや封じ込めを考えるうえでカギになる」と指摘しました。

また、WHOなどがこれまでに死亡した人のほとんどに糖尿病など免疫を低下させる持病があったと報告していることについて「ウイルスへの感染が引き金となって免疫が異常に活性化する『サイトカインストーム』という症状が起きていたとみられるのが特徴的だ。基礎疾患のある人は体力が落ちていることも多く、深刻な状態になりやすい。ただ今後、感染が広がればウイルスが変異して毒性が上がるおそれもあるため健康な人でも警戒が必要だ」としています。