新型肺炎の患者 世界で2000人超に 中国国内の死者56人

新型肺炎の患者 世界で2000人超に 中国国内の死者56人
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中国で新型のコロナウイルスの感染が拡大する中、中国の保健当局は、患者が688人増え1975人となったと発表し、死亡した人の数も15人増えて56人になるなど感染拡大が収まらない事態が浮き彫りとなっています。患者は中国本土以外の13の国と地域でも確認され、患者の数は世界中で2000人を超えました。
中国の保健当局、国家衛生健康委員会は、新型のコロナウイルスによる肺炎の患者が25日、688人増え、患者の数はチベット自治区を除く全国30の省や市などで1975人になったと発表しました。

患者のうち症状の重い人は324人に上っているということです。

また死亡した人は、感染の拡大が最も深刻な武漢を含む湖北省で13人増えて52人になったほか、河北省と黒竜江省に加えて、上海と河南省でも25日、それぞれ1人確認され、中国国内の死者は合わせて56人となりました。

患者は中国本土以外の13の国と地域で44人確認されていて、患者の数は世界中で2019人となり、2000人を超えました。

感染が拡大し続ける中、中国共産党の最高指導部は25日、この問題をめぐる直属の対策チームを設け、湖北省など状況が深刻な地域に党の幹部を派遣するなど、対策に乗り出すことを決めました。

また、感染者が急増する事態を受けて、中国の旅行会社は中国政府からの要請で、日本を含む海外への団体旅行を27日から当面中止することになりました。

中国政府は感染拡大の防止は可能だと強調していましたが、患者の数は日を追うごとに増加し、感染拡大が収まらない事態が浮き彫りとなっています。