被爆建物「旧陸軍被服支廠」の解体 新年度着手見送りへ 広島県

被爆建物「旧陸軍被服支廠」の解体 新年度着手見送りへ 広島県
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広島県は、代表的な被爆建物の1つ「旧陸軍被服支廠」について、老朽化などを理由に大部分を解体する方針案を示していますが、被爆者などの反発の強まりを受け、当初予定していた新年度からの事業の着手は、見送る方針を固めました。
戦前、軍服などの製造に使われていた広島市の「旧陸軍被服支廠」は、原爆の惨状を伝える代表的な被爆建物の1つで、4棟あるうち3棟を広島県が所有、1棟を国が所有しています。

広島県は所有する3棟について、いずれも築100年以上が経過し地震で倒壊するおそれがあり維持する財源の確保が困難だとして、1棟の外観のみを保存し、2棟を解体する方針案を示し、新年度からの事業の着手を予定していました。

しかし被爆者などからは「被爆の記憶を消すべきではない」という反発の声が日増しに強まっています。

関係者によりますと、こうした状況を受けて広島県は、十分な議論の時間を確保する必要があるとして、新年度からの解体事業の着手は見送る方針を固めました。

ただ広島県としては、解体の方針案そのものは維持し、早ければ再来年度からの事業実施を目指して広島市や国も交えた協議を行いたい考えで、解体の是非をめぐる議論は今後も続きそうです。