中国 新型ウイルス肺炎の死者26人に 専門病院建設へ

新型のコロナウイルスの感染が拡大する中国では最も深刻な湖北省の武漢を中心に患者の数は830人、死亡した人の数は26人に上っています。中国の国営テレビは肺炎の患者を専門に治療する大規模な病院の建設が武漢で始まったと伝え、地元当局が全力で対応にあたっていると強調しています。
中国では新型のコロナウイルスによる肺炎の患者が、湖北省の武漢を中心にほぼ全土で確認されていて、国家衛生健康委員会は患者の数は830人、死亡した人は25人になったと発表しました。

さらに東北部の黒竜江省の保健当局も新たに1人が死亡したと発表し、死者の数は合わせて26人に上っています。

こうした中、国営の中国中央テレビは、武漢で肺炎の患者を専門に治療する大規模な病院の建設が始まったと伝えました。

現地からの映像では、広大な敷地に、大量の重機が投入され、急ピッチで建設が進められていて1000人の患者を受け入れることが可能な病院を来月3日までに完成させる予定だとしています。

現地では増え続ける患者の数に医療施設の受け入れが追いつかなくなっていると指摘されていて、感染の拡大防止に向けて地元当局が全力で対応にあたっていると強調しています。
武漢では23日から現地を離れる航空便や鉄道などの運行が停止され、街が事実上、封鎖された状態となっているほか、周辺の複数の市でも、バスや鉄道などの運行を停止する措置が取られ、対策が強化されています。

これについて、湖北省の王暁東省長は「武漢は人口が1000万人を超える交通の要衝である大都市で、旧正月の期間中は、人の往来が増えるため、感染が広がる大きなリスクがある。ほかの地域への感染の拡大を防ぐ責任を負わなければならない」と述べました。

そのうえで「交通機関の停止は難しい選択で、長期的な安全と引き換えに、一時的に地元の人たちには不便をかけるが、理解と支援を求める」と述べました。

また、王省長は食料などの物資は十分な備蓄があるほか、貨物輸送は行われていて、物資の供給に問題はないとしています。
中国では、旧正月の「春節」を25日に控えて、24日から1週間の連休が始まり、このうち北京の空港では、日本などに向かうマスク姿の旅行客が訪れていて、当局は乗客の体温検査を徹底するなど厳重な警戒が続いています。
この問題についてWHO=世界保健機関は23日、緊急に開いた委員会で「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」には現時点ではあたらないと発表した一方、今後、中国以外でも患者が増える可能性が高いとして各国に検疫の強化などを呼びかけています。
またWHOの報道官は24日、スイスのジュネーブで行われた記者会見で、「現段階では特別な治療方法はないが、治療できないという意味ではない」と述べ、症状に合わせた治療は可能であると強調しました。

そのうえで、重い肺炎を引き起こす「MERS」対策として試験的に開発されたワクチンなどが、新型のコロナウイルスにも効果があるかなど、有効な治療方法を探っていくとしています。