京アニ放火 容疑者はスムーズに会話できる状態に 事件から半年

京アニ放火 容疑者はスムーズに会話できる状態に 事件から半年
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36人が死亡した「京都アニメーション」の放火事件から18日で半年です。放火や殺人などの疑いで逮捕状が出ている青葉真司容疑者は、スムーズに会話ができる状態にまで回復し、警察は、勾留に耐えられると判断し次第、逮捕して、事件の詳しい経緯を捜査する方針です。
去年7月18日、京都市伏見区にある「京都アニメーション」の第1スタジオが放火された事件では、社員36人が死亡、33人が重軽傷を負いました。

警察によりますと、今も重傷を負った社員のうち2人が入院中で、治療を余儀なくされているということです。

この事件で、放火や殺人などの疑いで逮捕状が出ている青葉真司容疑者(41)は、これまでの調べに対し「自分の小説を盗まれたから火をつけた」という趣旨の話や「いちばん多くの人が働いている第1スタジオをねらった」、「どうせ死刑になる」といった話をしているということで、警察は会社に一方的に恨みを募らせたと見ています。

事件から18日で半年となり、関係者によりますと、青葉容疑者は自力で起き上がったり、食事をとったりすることはできないものの、看護師などとあいさつや日常会話をスムーズに交わせる状態にまで回復したということです。

警察は、勾留に耐えられると判断し次第、逮捕して、事件の詳しい経緯を捜査する方針です。

遺族「一刻も早く逮捕を」

事件から半年になり、亡くなった社員の遺族の1人がNHKの取材に応じました。

遺族は「テレビや町なかで若者の姿を見るたびに、生きていた時の顔や様子を思い出して落ち込んでしまう。家族も仏壇のそばを離れず、悲しみに沈んだままでいる。思い出し落ち込んでいる時間は、とても長く感じられつらいが、気が付くと半年がたっていて、時間の感覚が分からない。とにかく苦しい」と話しました。

青葉真司容疑者に対しては「なぜ、こんなことをしたのか知りたいと思っていたが、容疑者の話を聞いても矛盾していて、とても人間がやることとは思えず、理解できない。私たちが苦しんでいる間も、安全で快適な場所にいることに怒りを抑えられない。一刻も早く逮捕されてほしい」と語りました。

また、解体工事が進められている第1スタジオの跡地について、遺族は「慰霊碑や公園など、お祈りに行ける場所になってほしい。ただ、不特定多数の人に来て欲しくないという周辺の住民の気持ちも分かるので、難しい問題だと思う。時間がかかるかもしれないが、そのままにせず、なるべく早く方針を決めてほしい」と話しました。

事件後初の作品 4月公開へ

事件から半年がたち、京都アニメーションは、新作映画の制作を進めるなど、再建に向けて歩み始めています。

このうち、事件後に本格的に制作される初めての作品「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、ことし4月24日に公開されることが決まりました。

事件の影響で、募集を停止していたアニメーターの養成塾は、ことし4月の入塾に向けて生徒の募集を再開し、締め切りまでに、多くの応募があったということです。

事件のあと、会社が開設していた寄付金の口座は先月27日で閉鎖されましたが、世界中から多くの支援が集まりました。京都府が発表した寄付金の最終的な総額は、33億4138万3481円に上り、全額が遺族や被害者に配分されるということです。

また、亡くなった社員たちは労災に認定され、一部で補償の支給が始まっています。