大型車両にも対応できる水素ステーション完成 東京 江東区

大型車両にも対応できる水素ステーション完成 東京 江東区
東京 江東区に大型車両にも対応できる大規模な「水素ステーション」が完成し、国や都は二酸化炭素を排出しない燃料電池バスの普及に弾みがつくと期待しています。
江東区豊洲に完成した「豊洲水素ステーション」は東京ガスなどが国と都の補助を受けて完成させ、16日、開所式が開かれました。

この施設は敷地内で水素を製造する「オンサイト方式」で整備されるため安定供給が可能で、輸送コストもかからないメリットがあるということです。

東京ガスなどによりますと、この施設は燃料電池バスを受け入れる都内で3か所目となる水素ステーションで、バス1台当たり15分ほどで充填(じゅうてん)が可能だということです。

すでに東京オリンピック・パラリンピックの競技会場周辺を通る路線などに導入されている燃料電池バスをめぐっては、国や都が普及の拡大を目指していますが、敷地の確保の難しさなどから充填に対応するステーションの整備が進んでいません。

このため価格は現在、水素1キロ当たり安くても1000円を超えるということで、軽油で走る一般のバスと比べて、燃料コストが2倍から3倍程度高い水準にあるということです。

東京都の吉村憲彦環境局長は「水素社会の実現には企業の技術やノウハウを生かした積極的な取り組みが不可欠だ」と述べ、国と都、企業が連携して普及を進めていきたいという考えを示しました。

都の水素エネルギー活用支援策

東京都は2050年に二酸化炭素の排出、実質ゼロを目指していて、その戦略の一つとして水素を使った燃料電池車の普及を進めていて、2030年までに新車販売台数に占める燃料電池車など、二酸化炭素を排出しない車の割合を50%にするという目標を打ち出しています。

ところが、これが昨年度はわずか2%にとどまっていることから、東京都交通局は燃料電池車を一般の人に体感してもらい普及を進めようと、燃料電池バスを臨海部に15台運行させています。

また、「水素ステーション」の整備にも力を入れています。

都は2030年までに都内に150か所の水素ステーションを整備する目標を掲げていますが、整備や運営にかかるコストが高いほか、安全を担保するため広いスペースが必要で、都内では用地の確保が課題となっていて、16日にオープンしたものを含めて15か所にとどまっています。

このため都では、事業者に対して整備費や運営費に補助金を出したり、小規模な土地での整備が可能となるよう国に規制の緩和を要望したりして支援を強化しています。

さらに、現在は化石燃料を使って水素を作ることが一般的で、その過程で二酸化炭素が発生することから、都では太陽光や風力といった再生可能エネルギーから作る水素の普及にも取り組み、二酸化炭素を排出しない社会の実現につなげたいとしています。