自賠責保険料 引き下げの方向で議論開始 下げ幅16%程度か

自賠責保険料 引き下げの方向で議論開始 下げ幅16%程度か
k10012247601_202001161336_202001161355.mp4
自動車やバイクを持つ人に加入が義務づけられている、自賠責=自動車損害賠償責任保険の保険料を検討する審議会が金融庁で開かれ、交通事故の減少を受けて、ことし4月から保険料を引き下げる方向で議論することになりました。下げ幅は16%程度となる見通しです。
自賠責保険は、交通事故に備えて自動車やバイクを持つ場合は加入するよう義務づけられ、金融庁の審議会が毎年、保険料を検討しています。

ことし4月以降の保険料を議論する会合が16日から始まり、金融庁や保険業界の担当者が、自動ブレーキをはじめとした安全技術の普及などを背景に交通事故の件数は2004年のおよそ95万件をピークに減少が続き、去年はその4割程度にまで減っていることなどを説明しました。

契約者から集めた保険料に対して実際に支払った保険金も少なくなっているため、審議会では今後、保険料を3年ぶりに引き下げる方向で検討する方針で、下げ幅は16%程度と大きくなる見通しです。

自賠責保険の保険料は、一般的な2年の契約で乗用車が2万5830円、軽自動車が2万5070円で、16%程度引き下げられれば、乗用車は2年でおよそ4000円安くなります。

金融庁の審議会は今月中に最終的な下げ幅を決める方針です。

保険金 5年間で約12%減

自賠責保険は交通事故の被害者や遺族を救済するため、法律に基づいて車やバイクを持っている人に加入が義務づけられています。

最近、この自賠責保険は各保険会社が契約者に支払う保険金が減っています。2013年度は8236億円、2014年度は8105億円、2015年度は7789億円、2016年度は7623億円、2017年度は7442億円、そして、2018年度は7218億円と5年間で12%程度減りました。

これは衝突事故を防止する自動ブレーキの技術やアクセルとブレーキの踏み間違い防止の技術など、車の安全性能が向上し、死亡事故や重い障害が残る事故が減っているためです。

死亡事故で自賠責保険の保険金が支払われた件数は、2013年度は4201件、2014年度は4109件、2015年度は3797件、2016年度は3567件、2017年度は3402件、2018年度は3224件、となっています。

自賠責保険は契約者から集めた保険料と支払った保険金の収支に大きな差額が生じないよう運用されるため、今回、大幅な引き下げが検討されることになりました。

ただ、車の修理や故障などを補償する任意保険の保険料は、逆に引き上げられています。

任意保険の場合、自動ブレーキなど車の安全性能が向上したことで、事故が起きたときの修理にかかる費用が増えているためです。

これに去年10月からの消費税率の引き上げもあって、大手損保各社の自動車保険の保険料は、今月平均でおよそ3%、金額にして1年で2000円ほど引き上げられました。