イスラエル エジプトと協力しLNGをヨーロッパ市場に輸出へ

イスラエル エジプトと協力しLNGをヨーロッパ市場に輸出へ
中東のイスラエルは地中海で採掘される天然ガスについて、パイプラインで隣国エジプトに供給を開始し、エジプトと協力してLNG=液化天然ガスとしてヨーロッパ市場に輸出することになりました。
イスラエルとエジプトは15日、エネルギー協力に関する共同声明を発表し、東地中海沖合のイスラエルのガス田で採掘される天然ガスをパイプラインでエジプトに供給し始めたことを明らかにしました。

両国は協力してイスラエル産のガスをエジプト国内の施設でLNG=液化天然ガスに加工し、ヨーロッパ市場に輸出するとしています。

イスラエルは近年、東地中海の沖合で見つかった大規模なガス田を開発し、今月上旬にはヨルダンへのガス供給を開始し、エネルギー協力を通じて周辺アラブ諸国との改善を図ろうとしています。

また、イスラエルはヨーロッパ市場に向けた取り組みとして今月、東地中海を横断する全長およそ1900キロのパイプラインを建設することでギリシャなどと合意しています。

一方、こうした動きに対して同じ海域でガス開発に意欲を示すトルコは去年11月、地中海の対岸に位置するリビアの暫定政府との間でイスラエル側のパイプラインのルートを塞ぐように互いの排他的経済水域を設定していてこの地域の新たな火種となることが懸念されています。

イスラエルのガス田開発とは

イスラエルは東地中海の沖合にある大規模なガス田を開発し、この地域でのエネルギーの輸出大国を目指しています。

イスラエルは長年、化石燃料を輸入に頼ってきましたが、2009年以降、東地中海の沖合で相次いで大規模なガス田を発見し開発にあたった結果、国内のガス消費はほぼ自給できるようになりました。

去年1月にはアメリカの支援を得て隣接するエジプトとヨルダン、それにギリシャ、イタリア、キプロスに呼びかけて「東地中海ガスフォーラム」を立ち上げ、この地域でエネルギー協力を推し進めています。

とりわけアラブ諸国のエジプトとヨルダンに対してはすでにあるパイプラインを通じてイスラエル産のガスを供給して冷え込んだ関係の改善を図ろうとしています。

一方、イスラエルは巨大なヨーロッパ市場に向けて今月2日、ギリシャ、キプロスと3か国で東地中海を横断する、全長およそ1900キロのパイプラインを建設することで合意しました。

今回発表された、エジプトと協力したLNGの輸出計画はパイプラインの建設を待たずにまずはLNGとしてヨーロッパ市場へのガス輸出を始めようという思惑があると見られます。