会社に男が立てこもり 女性従業員を人質に 島根 出雲

会社に男が立てこもり 女性従業員を人質に 島根 出雲
14日午後、島根県出雲市の運送会社に刃物のようなものを持った男が押し入り、女性従業員を人質にとって8時間以上にわたって立てこもっています。捜査関係者によりますと、男は会社関係者の名前を挙げて話をさせるよう要求しているということで、警察は説得を続けるとともに、詳しい状況や動機を調べています。
14日午後2時半ごろ、島根県出雲市にある運送会社「上田コールド」に刃物のようなものを持った男が押し入り、立てこもったと警察に通報がありました。

警察によりますと男は20代とみられ、2階の会議室で40代の女性従業員を人質にとっているということです。

女性にけがはなく、拘束されていないということで、2人は顔見知りではないとみられています。

男は8時間以上にわたって立てこもり、複数の警察官が説得にあたっています。

捜査関係者によりますと、男は会社関係者の名前を挙げて話をさせるよう要求し、警察官の話を比較的落ち着いた様子で聞いているということです。

また、男はこの会社と業務上の取り引き関係はないとみられ、立てこもる際、社内にいた従業員に対し「立てこもりをしたいから外にでろ」と指示をしたということです。

警察が詳しい状況や動機を調べています。

2階には社長室

現場付近にいた会社の従業員によりますとこの会社は1階が事務室で男が立てこもっている2階には社長室と応接室があるということです。

従業員「心配です」

この会社の従業員は「会社に戻ったら中に入れない状況でした。事件があったと同僚から聞き、心配です」と話していました。

会社関係者「会社の周辺で不審者情報あった」

会社関係者はNHKの取材に対し、「私は当時、外出していたが、従業員から話を聞いたところ、男は玄関から中に入ってきて偉いヤツを出せなどと言ったあと、騒ぎ出した。ジャンパーの中に刃物を隠していたようだ。これまで見たことがない男で会社の従業員などでもない。交渉人を出せなどと言って騒いでいた。最近、会社の周辺で不審者の情報があったのでその男かもしれないと思った」と話しています。

現場の様子は

立てこもりが起きた島根県出雲市の運送会社の事務所はJR山陰本線の出雲神西駅から北西に1.5キロほどの住宅や畑が広がる地域にあり、東西に走る幹線道路と同じく東西に流れる川とに挟まれています。周辺には住宅が点在していて、最も近い住宅まではおよそ20メートルです。

会社の南側からNHKが撮影した映像では、会社の敷地の入り口に規制線がはられ、捜査員とみられる人たちが事務所に出入りする様子が確認できるほか、駐車場にパトカーや救急車が待機しているのが分かります。

発生からおよそ3時間たった午後5時半現在、男が立てこもっているという2階は窓にカーテンやブラインドがかかっていて中の様子は分かりませんが、1階では棒のようなものを持った複数の警察官が警戒にあたっています。

現場近くの人「規制線張られ重々しい雰囲気」

現場近くにある別の会社の役員は、「午後3時40分ごろから近くの道路に規制線が張られ始めた。大きな警察の車両やパトカーも数台来ていて警察官の姿も見える。何か事件があったような重々しい雰囲気です」と話していました。

住民「ふだんは静かな場所」

現場近くに住む男性は「ふだんは静かでいい場所です。規制線がはられていて、何が起きたかと驚きました。いろいろな事件があるのは都会だけのことではないのかと思いました。これから日が暮れますが、心配です」と話していました。

立てこもりが起きた運送会社

「上田コールド」のホームページによりますと、会社は島根県出雲市神西沖町にある運送会社です。

昭和48年6月に創業し、生鮮品の冷凍や冷蔵輸送に特化した営業展開を行っているとしています。

平成14年、出雲市長浜町で物流センターが稼働したほか、平成17年には神戸市でも関連会社の物流センターを稼働させたということです。

保有している車両は150台となっています。また、帝国データバンクの企業情報によりますと、従業員の数は170人だということです。

周辺の学校は集団下校

出雲市教育委員会によりますと、午後3時ごろに警察から事件の一報を受けたということです。教育委員会では近くの小中学校に対し、集団下校や保護者への引き渡しのほか教職員による巡回などを行い、児童や生徒が安全に帰宅できるよう対策を呼びかけているということです。

現場の会社から500メートルほどの距離にある神西小学校では、教員が児童を引率して集団で下校したということです。