サッカー U23アジア選手権 日本1次リーグ敗退決まる

サッカー U23アジア選手権 日本1次リーグ敗退決まる
サッカー男子の東京オリンピック世代の日本代表は、タイで開かれている23歳以下のアジア選手権の1次リーグの第2戦でシリアに1対2で敗れ、2連敗となり敗退が決まりました。
日本は1次リーグの初戦でサウジアラビアに敗れ、12日、第2戦でシリアと対戦しました。

敗れれば敗退が決まる状況のなかで第1戦から先発メンバーを6人入れ替え、フォワードに上田綺世選手、ミッドフィルダーに相馬勇紀選手などを起用しました。

しかし、前半9分にディフェンダーの町田浩樹選手がペナルティーエリア内で反則をとられ、シリアにペナルティーキックで先制点を奪われる展開となりました。

その後、31分には、左サイドからドリブルで切り込んだ相馬選手のミドルシュートが決まって同点に追いつき1対1で折り返しましたが、後半は攻撃陣が相手の守備を崩せず終了間際にはカウンター攻撃を受けて決勝点を奪われました。

日本はシリアに1対2で敗れ2連敗となり、この大会では初めての1次リーグ敗退が決まりました。

日本は15日に1次リーグ第3戦でカタールと対戦します。

森保監督「悔しさを成長の糧に」

日本代表の森保一監督は、1次リーグ2連敗で敗退が決まったことについて「先制点を許したものの同点に追いついて勝利できたかもしれないという内容で、2試合とも落としているのでチームとしては、勝負強さというところをしっかり詰めていけるようにしていかなければならない。苦しくなる最後の時間帯でしっかりしのぐということ、勝負勘といったところをこれから若い選手たちが培っていければいいと思う」と話しました。

そのうえで1次リーグ最後のカタール戦に向けて「われわれは全力で戦って応援してくださる皆さんに姿勢を見せたいし、選手たちもこの悔しさを成長の糧にしてもらえるよう頑張っていきたい」と話しました。

また、試合後の記者会見で森保監督は「私が選手の選考から大会に向けた準備をしてきた中、選手やスタッフの努力を結果に結び付けられなかったのは私自身の力不足だ」と話しました。

そのうえで今後のチームづくりについて「最終的にどの選手が東京オリンピックの舞台に立っていくのか、大きなグループで見ている。今大会参加した選手やヨーロッパで力を持った選手もいる。残りの時間で力を見極めて最強のチーム作るとともに、24歳以上のオーバーエイジもどうしたらいいか考える」と話しました。

相馬「戦えていなかった」

同点ゴールを決めた相馬選手は「戦えていなかったからこういう結果になった。チームとしての崩しなど攻撃のバリエーションが増える中で、失点も得点も個人の力が現れた形だった。1対1の個の部分で負けてはだめだと改めて感じた。シリアの選手は得点を決めたあと、泣きながら地面にうずくまる選手がいて、日本も全力で戦おうとは話したが、試合に懸けているものが違うと感じた。戦うという基本のところをたたき直さないといけない」と振り返りました。

そのうえで第3戦に向けて「とにかく結果を出す。2試合連続で勝てなかったのは悔しい。とにかく勝ちを目指して戦う。絶対に勝ちます」と意気込んでいました。

渡辺「負けてふがいない」

ゲームキャプテンとして先発したものの、けがで途中交代したディフェンダーの渡辺剛選手は「負けてしまいふがいない。初戦のサウジアラビア戦で学んだことを生かせた試合だったが、最終的に負けてしまったので意味はない。世界での戦いは厳しい。戦う姿勢を出さないと絶対に勝てない。次の試合は勝てるように最大の準備をしたい」と話しました。

松本「勝ちに対する気持ちや実力伴わなかった」

守備的ミッドフィルダーでフル出場した松本泰志選手は「情けない。個人的には前半少し慎重になりすぎて横にパスを出すことが多くなってしまった。後半も積極的に前に行ったほうがよかった。シリアは死に物狂いで来ていて、その熱量が結果を見ても相手のほうが上だった。チームとしても個人としても勝ちに対する気持ちや実力が伴わなかった」と試合を振り返りました。

そのうえで第3戦に向けて「むだにはできない試合。最後の試合で自分たちの成長を見せられるように頑張りたい」と意気込みました。

齊藤「恥ずかしい気持ちでいっぱい 情けない」

守備的ミッドフィルダーとしてフル出場した齊藤未月選手は「悔しいというよりは、恥ずかしい気持ちでいっぱいで日本代表として情けない。いくらボールを奪ってもゴールを取れなかったら勝てないスポーツで、僕自身は、そこが全然だめだったと思っているし申し訳ない気持ちです」と話しました。

そのうえで、今後について「日本は、東京オリンピックに出場することは決まっているが長い時間がある訳ではない。大丈夫なのかと思う人も多いと思うがやるしかないし、オリンピックに出場したい気持ちは、僕も含めて選手たちにはいっぱいある。どれだけ活躍できるかどれだけサッカー選手として応援してくれる方の心を震わせるプレーができるのかということを考えて次に切り替えて頑張りたい」と話しました。

日本サッカー協会 田嶋会長「森保監督続投が基本」

日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「応援してくれた方すべてにまずおわびしたい。このチームから何人が東京オリンピックにいけるのか、トライアルだったわけだがこういう結果になってしまった。選手がどれくらい意地を出して次の試合をやるか見てみたいと思う」と話しました。

そのうえで森保監督について東京オリンピックまで続投させるかと問われると「基本的にはそういう考えだ。この大会ももう1試合あるからしっかり戦ってもらう」と話しました。

今回メンバーは厳しい状況に

サッカーの23歳以下のアジア選手権で1次リーグ敗退となった日本代表、大会史上初めての屈辱でオリンピックの代表争いでアピールが求められた今回のメンバーは厳しい状況に立たされました。

タイで開かれている23歳以下のアジア選手権は東京オリンピックのアジア最終予選を兼ねる一方、日本は、開催国枠で東京オリンピック出場を決めているため、戦力の見極めなどをテーマに臨みました。

ヨーロッパのチームに所属する、この世代の主力が参加しない中、今回選ばれたメンバーは、東京オリンピックの代表に近づくためには、アピールが求められる大会でした。

しかし結果は、初戦でサウジアラビアに敗れたのに続き、第2戦でもシリアに敗れ、1次リーグ2連敗で早々と敗退が決まりました。

12日のシリア戦ではペナルティーキックで先制される苦しい展開となりながらも選手たちは徐々にペースをつかみ、前半のうちに同点に追いつき、相手の足が止まった後半には最終ラインが高い位置をとってボールを保持し追加点をねらいにいきました。

しかし、攻撃は終始単調で積極性にも欠け、守備の裏のスペースを果敢にねらうなどの連係は見られず、相手を脅かす崩しは、ほとんどありませんでした。

さらに終盤になると、日本もパスミスが目立ちはじめ、終了間際には、攻撃の隙を突かれてカウンターを受け、守備陣は相手を止めることができず、決勝点を奪われました。

2試合連続で同じような展開で敗れたことは、東京オリンピックの代表争いを当落選上で続けている今回のメンバーに厳しい現実を突きつけるものとなりました。

試合後、選手たちからは、「東京オリンピック出場が決まっているからこそ気持ちの熱量で相手に負けていた。その結果、1対1での勝負でも負けてしまった」と悔やむ声があがっていましたが、そうした危機感や問題意識を大会前から共有できていれば、違う結果が生まれていたかもしれません。

1次リーグ敗退が決まった今、最低限求められるのは15日に行われる第3戦のカタール戦での勝利です。

同点ゴールを決めた相馬勇紀選手は「戦うという基本のところをたたき直さないといけない。とにかく勝ちを目指して戦う。絶対に勝ちます」と強い決意を示しました。

最後の追試ともいうべき第3戦、閉じかけているオリンピック代表への扉をもう一度こじあけようとする選手が現れることが期待されます。