オマーン国王死去 イランと良好関係 “後継者にいとこ“と報道

オマーン国王死去 イランと良好関係 “後継者にいとこ“と報道
中東のオマーンで半世紀近く国家元首の座にあったカブース国王が79歳で亡くなりました。国営メディアは国王の親族が後継者として選ばれたと伝えていて、イランなどとの対立が続くアラブ諸国の中で中立的な立場を保ってきた独自の外交路線が新体制でも引き継がれるか注目されます。
オマーンの国営メディアは11日、カブース国王が10日夕方に79歳で亡くなったと伝えました。カブース国王は1970年の即位以降、半世紀近くもの間、首相や外相それに国防相などを兼任して絶対的な権力を維持し、アラブ湾岸諸国の首脳の中で重鎮と位置づけられてきました。

外交面ではほかのアラブ湾岸諸国がペルシャ湾の対岸のイランを脅威と見なす中、中立的な立場からイランとも良好な関係を保ち、イラン核合意では当時のアメリカのオバマ政権との間で交渉の調整役を担ったとされています。

さらにおととしにはアラブ諸国と対立するイスラエルのネタニヤフ首相の異例の極秘訪問を受け入れ、パレスチナ問題をはじめ地域の安定化に向けて意見を交わして存在感を発揮してきました。

国営メディアはカブース国王の後継者として、いとこのハイサム遺産文化相が選ばれたと伝えています。

中東ではイランとサウジアラビアなどのアラブ湾岸諸国の間の緊張が続いていて、新しい国王が独自の外交路線を引き継ぎ、今後もオマーンが中東の貴重な橋渡し役となるか注目されています。

安倍首相「深い悲しみ禁じえない」

安倍総理大臣は「カブース国王の崩御の報に接し、深い悲しみを禁じえない。謹んで哀悼の意を表する。国王は中東地域の平和と安定のために多大な貢献をされ、世界各国から深い尊敬を集めた指導者だった。国王の崩御は国際社会にとって大きな損失であり、オマーン国民の皆様がこの深い悲しみを乗り越えるにあたり、日本は常にオマーンと共にある」という談話を発表しました。