安倍首相 在任期間歴代最長「初心忘れず政策課題に取り組む」

安倍首相 在任期間歴代最長「初心忘れず政策課題に取り組む」
在任期間が20日、憲政史上最長となったことについて、安倍総理大臣は午前8時半すぎ、総理大臣官邸に入る際、記者団に対し、短命に終わった第1次政権の反省の上に努力を重ねてきたとしたうえで、緊張感を持って歩みを始めた初心を忘れず、政策課題に取り組みたいという考えを示しました。
この中で安倍総理大臣は「第1次安倍政権を含めて、かつては毎年のようにころころと政権が変わり、重要な政策課題が置き去りにされていた。政治を安定させようというのが国民の声だった。その原因を作ったのが私だ」と述べました。

そして「短命に終わった第1次政権の深い反省の上に、政治を安定させるために日々、全力を尽くしてきた。そして衆参の6回の国政選挙を通じて、国民の皆様から強く背中を押していただき、1日1日、約束した政策を実現するために努力を重ねてきた。その積み重ねによってきょうを迎えることができた」と述べました。

そのうえで「まだ自民党総裁としての任期は2年近く残っている。その責任の重さをかみしめながら、薄氷を踏む思いで、緊張感を持って歩みを始めた初心を忘れずに、全身全霊で、政策課題に取り組んでいきたい」と述べました。

そして「デフレからの脱却、最大の課題である少子高齢化への挑戦、戦後日本外交の総決算、そしてその先には憲法改正もある。これからもチャレンジャーの気持ちで、令和の新しい時代を作っていくための挑戦を続けていきたい」と述べました。

また「桜を見る会」をめぐり、記者団が「説明責任は果たされたか」と質問したのに対し、安倍総理大臣は「国民が判断することだが、国会でさまざまな指摘に答えたい。このあと開かれる参議院本会議でさまざまな質問があるので答えたい」と述べました。

自民 岸田政調会長「次の時代を担える1人に」

自民党の岸田政務調査会長は、記者団に対し「アベノミクスをはじめ、さまざまな政治課題にしっかり取り組むことができた。一方、長期政権ゆえのおごりや気の緩みがあるとの指摘もあり、引き続き緊張感を持って政治を前に進めてもらいたい」と述べました。

また「ポスト安倍」について「次の時代には引き続き安定することと、新しい時代を感じさせる新鮮さが求められる。自民党の中でしっかり切さたく磨しなければならない。私自身もぜひ次の時代を担える人間の1人となれるよう努力していきたい」と述べました。

自民 森山国対委員長 「国民に寄り添う政策を」

自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し「自民・公明両党は、今後も緊密に連携を取りながら、政治の安定に寄与していく。安倍総理大臣もいつも言っているが、謙虚に国民に寄り添って政策を進めていくことに尽きる」と述べました。

自民 甘利税調会長「長期安定がプラスに」

自民党の甘利税制調査会長は、東京都内で記者団に対し「政権の長期安定によって、外交史上、日本の総理大臣のプレゼンスが最も大きくなった。国際的な評価は非常に高く、長期安定がプラスに働いている」と述べました。

自民 石破元幹事長「国のために何を残したかが問われる」

自民党の石破元幹事長は、記者団に対し「長く続いていること自体は評価すべきで安定という意味では大事だが、国のために何を残したかが問われる。アベノミクスや外交も、まだ答えが出ておらず、答えをきちんと出すことが問われる」と指摘しました。

また「ポスト安倍」について「有権者に選択肢を提示することは、長く議員をやり、閣僚を経験してきた私の責任だ。次の時代に果たさなければならない責任から逃れることはあってはならない」と述べました。

自民 逢沢元国対委員長「強い気持ちで努力してきたたまもの」

自民党の逢沢 元国会対策委員長は、谷垣グループの会合で「安倍総理大臣自身が、緊張感を持って強い気持ちで努力してきた、たまものだ。国政選挙は連戦連勝し、民主党政権時代に壊された経済を立て直すなど、大きな実績をあげた。あらゆる国際場裏で発言力を持ったことも、国民や国にとって大きなプラスだ」と述べました。

一方で、「政権が長くなると、水のよどむところが全くないと言えば、うそになる。安倍総理大臣自身はもちろん、われわれも心を一つにして、緊張感を持ち、国民の負託に応える気持ちを改めて確認したい」と述べました。

公明 山口代表「安定を確保し何をやるかだ」

公明党の山口代表は党の参議院議員総会で「最大の取り組みは、消費税率を引き上げ、国民生活への影響を最小限に抑える、さまざまな努力をしてきたことだ。大事なのは政権の安定そのものではなく、安定を確保したうえで何をやるかだ。世界の平和と国民の福祉の向上のため、一層公明党の役割を発揮していきたい」と述べました。

立民 福山幹事長「安倍内閣は桜とともに散って」

立憲民主党の福山幹事長は国会内で記者団に対し「最長記録については何の興味も関心もない。『桜を見る会』で税金を私物化した事実が明らかになりつつあり、桜とともに安倍内閣には散っていただきたい。安倍内閣を倒すために野党全体で闘っていきたい」と述べました。

立民 安住国対委員長「首相は初心忘れた」

立憲民主党の安住国会対策委員長は国会内で記者団に対し「安倍総理大臣は『薄氷を踏む思いで、初心を忘れず』などと述べているが、初心を忘れたから桜を見る会について疑念を持たれるような今の状況になっており、薄氷が割れて落ちていく可能性がある。行政府をつかさどる最高権力者が、疑惑を持たれている中で、憲政史上最長の日を迎えたのは皮肉であり、大変残念だ」と述べました。

国民 玉木代表「長期政権のおごりや緩み 出ている」

国民民主党の玉木代表は、記者会見で「『桜を見る会』の問題にみられる権力の私物化など、長期政権のおごりや緩みといった弊害が出ている。長期政権を生み出した要因が野党にあることを自戒し、緊張感ある民主主義を取り戻すために頑張りたい」と述べました。

国民 小沢衆院議員「結局 何もできていない」

国民民主党の小沢一郎衆議院議員は、高知県宿毛市で記者団に対し「安倍総理大臣は長く務めたが、結局、何もできていない。内政ではアベノミクスがさんざんな結果なうえ、外交にも失敗している。『衆議院選挙をするならやってみろ』と受けて立つため、ことし中に野党が1つにまとまり、自民党に代わる受け皿としての姿を見せたい」と述べました。

維新 馬場幹事長「岩盤規制や既得権の打破を」

日本維新の会の馬場幹事長は、記者会見で「基本的には決める政治をやってきたと思う。外交・内政の重要案件は難問ばかりだということは理解しているが、最近決める政治のパワーが少し低下しているのではないか。岩盤規制や既得権の打破に取り組んでほしい」と述べました。

日本貿易会 中村会長「やりやすい期間だった」

また、大手商社などで作る日本貿易会の中村邦晴会長は、20日の定例の記者会見で「世界でグローバルにビジネスを行う商社業界にとって、これほど政権と経済が安定している国はなく、非常にビジネスがやりやすい期間だった」と述べました。

そのうえで中村会長は「今後はインフラ輸出やデジタル技術の急速な進展に後れを取らないよう、スピード感を持って法整備などに当たってほしい」と述べました。

経団連 古賀審議員会議長「プラス面を前向きに受け止め」

安倍総理大臣の在任期間が通算で憲政史上最長になったことについて、経団連の古賀信行審議員会議長は、金沢市で開いた記者会見で「経済界は長期政権のプラス面を前向きに受け止めている。それまでの政権は1年ごとに変わっていたので、当時のことを考えると、まともな経済活動はやりにくい状態だった。今の日本経済は、ものすごく絶好調というわけではないが、総じて言うと温まった状態になったのは1つの功績だろうと思う」と述べました。

そのうえで今後期待する経済政策について「行財政改革や社会保障改革は長期政権だからこそできる面がある。また企業にとっては、新しいことを始めやすい環境づくりも重要で、規制を緩和したり変えたりすると、民間の活力につながるのではないか」と述べました。