抗議活動続く香港 すべての学校が休校 混乱収束めど立たず

抗議活動続く香港 すべての学校が休校 混乱収束めど立たず
抗議活動が続く香港では、14日からすべての学校が休校となったほか、バスや地下鉄の一部が若者らの妨害活動で運行を取りやめるなど依然、混乱が続いています。
香港では、政府や警察に反発する市民の交通網への妨害活動や、大学で学生らと警察との衝突が相次いだことから、香港政府は、「安全を確保するため」として、幼稚園から大学までのすべての学校を今週いっぱい休校にする措置をとりました。

このうち、香港一の名門、香港大学では、学校側が学生に対して、大学に来ないよう通知したため、周辺の道路はフェンスやれんがなどでバリケードが築かれたまま、キャンパスは閑散としていました。

しかし、バリケードの周辺では、ごく一部の学生が警察が来るのを監視し、中には、竹などで投石機を組み立てている学生もいました。女子学生の1人は、「けが人が出るまで衝突が激しくなったのは、市民の声を聞かない政府に責任がある。勉学も大切だが、今は抗議を続けることが重要と思う」と話していました。

14日はこれまでのところ、警察と若者らとの大規模な衝突はありませんが、バスや地下鉄の一部が若者らの妨害活動で運行を取りやめたほか、香港中心部の金融街では、13日に続いて市民が道路を一時占拠し、「自由のために闘う」などと連呼していました。

香港政府は、あくまで抗議活動への取締りを強化する構えですが、若者らによる放火などの過激な行為も相次いでいて、混乱が収まるめどは立っていません。

日本人留学生 緊迫の様子語る

12日、香港中文大学では、校内にこもった学生らと警察との間で激しい衝突が起きました。この大学に、ことし8月から半年の予定で留学している、愛知県の南山大学3年の吉田百花さん(24)がNHKの電話取材に応じました。

吉田さんは、「警察は催涙弾を発射し、学生側は火炎瓶で攻撃していた。大学にいれば大丈夫と思っていたが、まさかキャンパスに飛び火するとは思わなかった」などと、現地の緊迫した様子を語りました。衝突を受けて、大学が今学期の授業を2週間余り残して取りやめたことから、日本人の留学生の多くはすでに寮を出ていて吉田さんも、15日、帰国するということです。

留学を途中で断念せざるをえないことについては、残念な気持ちがあるとする一方で、「同じ授業を受けていた香港の学生が、命をかけて戦っているのをみると、彼らを非難することはできません」と話していました。

また、「デモ隊と警察のどちらの味方をするつもりもありませんが、キャンパス内で多くの催涙弾を発射した警察のやり方は考えられないと思いました」とも話していました。

台湾からの留学生は…

台湾当局で対中国政策を担う大陸委員会は、香港の大学で学生らと警察の衝突が相次いだことから、13日から14日にかけて、香港の大学に留学している1000人余りの台湾の学生のうち300人余りが急きょ、台湾に戻ることになったと明らかにしました。

台湾に戻る留学生は、今後さらに増える見通しだということです。

最も多かったのは、12日、警察と学生たちとの間で激しい衝突が起きた香港中文大学に留学している学生で、台湾の留学生でつくる学生会の要望に応じて、航空券の手配などの支援を行ったということです。

台湾のテレビ局の取材に応じた留学生は、「学生寮の外で催涙弾が使われて外に出られず、寝るのも怖かった」と話していました。